観光活性化フォーラム
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東アジアCRS4社、GDSの利点を強調、会議で結束を確認

  • 2005年9月22日
 東アジア地域でCRS、GDS事業を展開するアクセス、インフィニ、および韓国のトーパス、中国のトラベルスカイの4社は、GDSを中抜きする動向に対して各社間の交流を促進し、競争に立ち向かうことを表明した。4社はこのほど、第2回「4C(=4つのCRSが参加の意) CONFERENCE」に参加、先ごろスターアライアンスが提唱したGDSの次世代システム構想であるGNEや、航空会社のオンライン直販、IATAの完全eチケット化提唱の影響について意見を重ねた。
 アクセス国際ネットワーク代表取締役社長の松原善朗氏は「GDSバイパス現象は脅威」と語るが、開発中のB2Cオンライン予約サイト用プロダクト「グローバルフライヤーズ」を来春に投入、より安価な供給を使命と位置づけることでGDSバイパスに対抗していくという。
 インフィニは、他社と比べ平均15%低い価格を実現し、低コストでも経営体質が強固であることに自信を見せた。しかし、今後の日本発着便の需要動向は決して楽観的でないとの見方から、航空券販売チャネルは旅行会社経由が8割を占める現状を踏まえた改善を図る。プロダクトとしては発券作業そのものを簡略化したり、ホールセラー向けB2B予約エンジンを提供するなど、さらなるコストダウンに貢献する方向性を示した。
 トーパス最高経営責任者のホン・ウェイ・サン氏は「大手と異なる営業戦略で大競争時代を戦う」と語る。ITによる割引運賃情報の安価な提供、競争力のあるオンラインサイト構築、ブッキングフィーの設定方法が3本柱ととらえて、ローカル市場での優位を築く。
 トラベルスカイは2004年度に中国の国内線と国際線の80.3%のシェアを占め、取扱い数は1億枚を超えて前年比42.5%を達成している。部門再編によりカスタマー・サービスレベルを上げたのが製品の開発スピード向上につながったという。今後はCRSシステムを応用した直販ルート、国内大手旅行会社との協力サポート体制の強化を進めていくという。