オーストリア・チロル州、素朴で安全な大自然の魅力を紹介

  • 2005年9月11日
 オーストリア政府観光局はこのほど、チロル州の観光セミナーを開催した。チロル州観光局日本担当オフィス所長のモラス雅輝氏によると、今年の夏は例年と比べて多くの旅行者が訪れたことから、平均約6万泊の日本人ベットナイト数を約6万2000泊程度になると見込んでいる。ただし、国籍別観光客の割合で日本は0.5%程度に留まっている。モラス氏は「いわゆる観光地化していない、素朴で安全なチロル本来の魅力をもっと知ってもらいたい」と語り、引き続きシェアの増加に向けてプロモーション活動を展開する。
 旅行の内容の充実に向けて観光局としてもサポートを積極化している。例えば、シニア層に人気のウォーキングやハイキングのプログラムでは地元のハイキング・ガイドが同行。日本語で植物の名前が分かるように、旅行者用の日本語資料を用意している。また、チロル州ゼーフェルトでは、地元のフルーツでジャム作りを体験でき、サンクト・アントンでは山小屋でパン作りができるプログラムもあり、自然に触れるだけでなく、文化や歴史を体感するプログラムも紹介していく。近年は修学旅行でチロルを訪れる学校もあり、若年層向けの観光プログラムも積極的に提案する予定で、将来的には現在から2倍、もしくは3倍程度の日本人観光客の増加をめざす。
 なお、ザルツブルグ市はモーツァルトの生誕250周年にあたる来年1月から記念イベントを開催する。1年にわたって「ビバ・モーツァルト」展示会を開くなど、各種イベントが目白押しだ。