JTBF、旅行者動向を刊行、世界遺産への関心は国内外ともに高く

  • 2005年8月6日
 財団法人日本交通公社はこのほど、全国の約4000人の消費者を対象にアンケートを実施して取りまとめた日本人の旅行に対する意識、行動を調査した「旅行者動向2005」を発行した。
 これによると、今後の旅行先として「行ってみたい」上位3位は北海道、沖縄、ハワイとなった。北海道については調査を開始して以来、7年連続で1位と根強い人気を持っている。なお、2004年の観光レクリエーション旅行(実際に旅行した割合)の実態としては国内旅行は1位が長野の7.2%、2位が静岡の6.8%、3位が北海道の5.8%、海外ではヨーロッパが14.6%、2位が韓国の11.6%、3位がハワイで10.5%であった。
 また、熊野古道に続き知床も世界遺産となり、このところの世界遺産の人気の高まりは実際の行動にも繋がっている。調査対象の15%が国内の世界遺産を訪れた経験があると回答、過去の調査と比べると経験率が徐々に高まっている。また、今後の旅行意欲についても、「行ってみたい」という回答も含めると7割から8割が世界遺産を訪ねたいとしており、海外の世界遺産については海外旅行の経験は少ないものの、3割が「ぜひ行きたい」と強い意欲を示している。
 団塊世代のリタイアが2007年にピークを迎えるが、これに向けて旅行業界の市場争いに期待が掛かる。こうした動向については、夫婦での旅行を好む傾向が強いほか、団塊世代の男性同士が仲間として旅に出る傾向も強くなるとの分析もある。