カンボジア、ビーチ・リゾート認知向上で訪問者数の増加を狙う

  • 2005年7月15日
 カンボジア王国観光大臣ライ・プラハス氏が大阪で開催された「ツアーエキスポ2005」に合わせて来日し、現況などについて語った。全世界からの2004年の訪問者数は前年比50%増を記録、今年は25%増で推移している。このうち日本人は04年の前年比30%増の約12万人で、日本人の1ヶ月平均訪問者数は1万人ほど。カンボジア王国は近年の安定した治安状況、メディアに対する積極的なプロモーションにより、訪問者は順調に伸びているようだ。
 プラハム氏は近年の日本人訪問者数について「順調な推移」との見方を示すと同時に、交通機関やホテルなどの観光インフラが近年整備されている現状を考えると、「もう少し訪問者が増えてもおかしくない」と言う。伸び悩みの主要因として、「カンボジアの国に関する情報の欠如から、カンボジアの誤ったイメージがあるのでは」と推測。打開策としては、日本の旅行会社との協力関係を挙げ、「今後も日本で開催される観光イベントへの参加や、やカンボジアへのファムツアーを定期的に開催し、真のカンボジアの姿を伝えていきたい」と語る。
 また、大臣はカンボジア観光の中心地について、文化・歴史エリア、カジノやホテルなど近代化されたエリア、自然が豊富に残るエリア、美しいビーチ・エリアのうち、特に新たな市場の開拓として、ビーチ・リゾートへ注目が集まることを期待。その中心地として、シアヌークビルの開発には注力しているところだ。「シアヌークビルについては、交通機関、ホテル、日本語ガイドなどのインフラも整いつつあり、今年中に本格的なスパもオープンする予定」とし、今後はメディアなどを通じて、シアヌークビル一帯のプロモーションを展開する考え。こうした活動でカンボジアを訪れる観光客が、アンコールワットなどシェムリアップを中心とする内陸部に訪れる傾向から、ビーチ・リゾートを今後の訪問者の増加の起爆剤とする考え。