スターウッド、08年まで中国に17軒開業へ、日本で新ブランド展開も意欲

  • 2005年7月11日
 スターウッド・ホテルズ&リゾーツアジア太平洋地区福社長でセールス&マーケティング担当のオリバー・ボンケ氏がスターウッドEXPO2005の開催に合わせて来日、現況と今後の展開を語った。スターウッドは2008年までにアジア太平洋地域において、25軒の新規ホテルの開業を予定。このうち中国では17軒を予定しており、2008年にW香港、W浦東・上海を開業すると、スターウッド傘下の6ブランド全てを展開することとなる。また、2006年2月にはモルジブにアジアで初めてとなるリゾートタイプのWホテルを開業(Wモルディブ-フェス・ドゥ・リゾート)、2007年にはセントレジス・リゾート&レジデンス、バリを開業するなど、プロパティの拡張戦略には余念がない。
 ただし、日本での新規ホテルの開業については「アジアで最も重視する市場」との認識から、「スターウッドの様々なブランドの認知を高めたい」と意欲的だが、東京に限ると「非常にホテル間の競争が激しく、新規開発する(不動産面での)コストが高い」として慎重な姿勢だ。

 こうした新規ホテルが続々と開業する中、スターウッドのフリークエント・ゲスト・プログラム(FGP)である「スターウッド・プリファード・ゲスト(SPG)」の日本会員の利用が高まっている。アジア・太平洋地域でSPG会員はオーストラリアに次ぎ2位で、日本でのSPG入会者数も04年は前年比30%増を超えている。また、実際にスターウッド傘下のホテルに宿泊する実績も日本では昨年17%増となり、「非常に有望な顧客が多い」という。
 日本人宿泊客の利用が高まることなどを受け、顧客満足度向上を図るプログラムとして既に導入を開始しているシェラトン・スイート・スリーパーベッドをアジア太平洋地域にも約1400万米ドル(約16億円)で導入する。今年末までには同地域内で3800台のベッド、最終的には7000台以上のベッドを2006年末までに導入する。
 また、ウェスティン・ブランドでは「ウェスティン・ワークアウト・パワード・バイ・リーボック」を開始。調査によると女性が朝、スパへ足を向けることが少ないものの、客室内でプライベートが確保されれば需要は高いことを基に実施。客室内にバイク、ランなどエクササイズができる器具を備え、既にウェスティンホテル東京にはワークアウト・ルームを2室用意しており、ワークアウトジムは8月15日に開業する予定だ。

 なお、ボンケ氏は先ごろ発表されたメリディアンの買収についてコメント。メリディアンは「ヨーロッパ的な伝統を受け継ぎ、アップスケールからラグジャリー・クラスで変わる事はない」とし、契約関係でも相互に非拘束的な契約で、運営受託の契約を結んでいくという方向性を繰り返した。