STB、オーロラ、フィヨルドに加え、今年はクリスマス・マーケットを強化

  • 2005年6月2日
 スカンジナビア政府観光局(STB)は今年、オーロラ、フィヨルド、クリスマス・マーケットをプロモーションする。2004年の日本人デンマーク宿泊数は前年比6%増の9万8569泊、ノルウェーが前年比10%増の12万3382泊、スウェーデンが前年比5%増の11万6678泊。大きなシェアを占める冬のオーロラ観賞の需要を喚起するため、STBはノルウェーのトロムソ、スウェーデンのキルナ、グリーンランドをアピールする。セミナーでは、スウェーデン宇宙科学研究所のデータを利用し、可視率などを紹介。3日連続で滞在した時の可視率は11月が約100%、12月が約80%、1月、2月が約100%、3月が約90%。オーロラの光の強さは、1、2月が強い光を観察可能だという。
 また、クリスマス・マーケットはデンマークのコペンハーゲン、スウェーデンのストックホルムのイルミネーション、イベントなどを紹介。新たな素材としてドイツ観光局と共同でコペンハーゲン、およびドイツのハンブルクを組み合わせた商品も造成しているという。ターゲットは、母娘、女性。コペンハーゲン/ハンブルク間は鉄道で3時間30分であることから、利便性を強調した。もう一つのテーマ、フィヨルドは、今年ユネスコ世界遺産に登録される予定のソグネフィヨルドを勧める。
 スカンジナビア航空(SK)は、夏期、冬期の旅客とも、全体に占めるFITの割合が相当数を占めることを紹介。季節別のシェアは夏期がFIT33%、冬期はFIT46%ほどという。また、SKではウィンター・プロモーションのターゲットとして5000人、そのうちオーロラ目的で3500人の取り込みを目指す。

▽STB、トロムソで50人にアンケート、オーロラの出現時間が決め手
 STBスタッフが今年初旬、トロムソを訪問し、旅行中の日本人訪問者にアンケートを実施、セミナーに参加者に参考資料として紹介した。アンケート回答者は旅客構成の主体となる熟年層が少なく、30代、40代でほぼ同数で全体の60%を占め、性別は女性が63%、男性が37%であった。
 これによると、トロムソを選んだ理由は、オーロラの出現時間が早い、および街中で観賞できるが47%で同率1位、気温が比較的温暖が42%となり、パンフレットは4社以上見た人が最も多く32%、次に2社、または1社が28%。参加した旅行会社に決めた理由は価格が73%で、次にコースで38%、3位はパンフレットの印象で27%となった。デスティネーションの特徴をつかみ、各地を比較し、価格を考慮に入れた上で自分に合ったオーロラ観賞地を選択していることが伺える。