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TA日本局長の堀氏、業界と一緒にチャレンジすることはワクワク

  • 2005年2月2日
 オーストラリア政府観光局(TA)日本局長に堀和典氏が就任、このほどその披露パーティが開催された。堀氏は「多くのオーストラリア人との出会いで価値観が変わった」とオージーの魅力を楽天的な国民性、平等さ、率直さ、マイトシップ(友情)などを挙げて説明。日本局長の就任については「このような国を日本に紹介する職に誇りを持つ」とし、「重責に身が引き締まるが、業界と一緒にチャレンジすることはワクワクする」と今後の活動に力を漲らせた。
 当面、TAの課題は2010年に日本人訪問者数100万人の達成を目指す「Vision One Million」の推進。これは日本旅行業協会(JATA)が唱える2007年日本人出国者数2000万人の目標と合致し、「その一翼を担いたい」と堀氏は表明。そのため、(1)ブランディング、(2)商品造成、(3)オンライン・マーケティング強化を具体的に実行へ移す。ブランディングは、日本では4月から開始。「オーストラリア」の国そのものをプランドとして位置づけ、価格の維持や高付加価値の旅行の提供を目指す。旅行商品の造成は、TAはニーズに合う商品の提供を実現するため、旅行会社への情報提供、協力に加え、新商品の開発から販売にあたり、長期的なサポートも視野に入れる。さらに、マーケティングはこうした活動を支える基礎となることから、先ごろ開設した消費者向けのブログをはじめ、消費者調査による実態の把握、特にオンラインでの調査を幅広く展開する。

 会に出席した駐日オーストラリア大使のマレー・マクレーン氏は「豪/日間の文化、経済に観光は欠かせない。規模としても牛肉輸入などと匹敵する大きな産業」と語る。オーストラリア政府は2003年11月に策定した白書に基づき、国際マーケットのマーケティング、プロモーションに予算の80%程度を投じる予定で、日本は最重要市場の一つにある。マクレーン氏は堀氏に「引き続き緊密な関係を築いて欲しい」とエールを送った。
 なお、TAによると、12月の日本人訪問者数は年末の日並び等の影響で前年比16.4%減の6万1000人となったものの、年間では12.9%増の70万8879人(推計値)となった。