HX、日本市場を本格開拓「2年後にアジア第2位へ」 日本人客は2年間で倍増、旅行会社との連携強化
エクスペディション・クルーズを展開するHX Expeditions(HX)は、日本市場への取り組みを本格化する。日本人利用客は過去2年間で100%増加しており、今後も旅行会社とのBtoB連携を軸に市場を開拓。2年後には日本をアジアで第2位の市場に成長させることをめざす。
同社は9月8日、「Why Choose HX Expeditions to Go to Antarctica?」をテーマにセミナーを開催。CEOのGebhard Rainer氏をはじめ、アジア地域の営業責任者、科学・サステナビリティ分野の担当者らが来日し、南極を中心としたエクスペディション・クルーズの市場動向や日本戦略を説明した。
南極観光は中長期的に拡大してきた。国際南極旅行業協会(IAATO)によると、2025-26シーズンに加盟事業者を利用した南極旅行者は全カテゴリー合計で11万3518人。このうち、船舶による観光で上陸した旅行者は8万5195人で、前シーズンから約6%増加した。
HXにとっても南極は中核となるデスティネーションだ。2025-26シーズンには南極で34航海を実施。日本市場ではHXの予約の約8割を南極が占めている。南極をエクスペディション・クルーズへの入り口として、将来的には北極圏やアラスカ、ガラパゴスなどへ需要を広げていく考えだ。
こうしたなか、HXが成長市場として期待を寄せるのが日本だ。
日本人客、2年間で100%増
同社によれば、アジア全体のHX利用客は過去2年間、年率約25%で増加し、現在では同社にとって世界第4位の地域市場となった。このうち日本は年率約50%で成長。今回のインタビューでMarie Daubourg氏は、この数字について売上高ではなく「日本からHXを利用したゲスト数」であり、2年間で100%増加したものだと説明した。
日本を重視する理由についてDaubourg氏は、市場そのものの成長余地に加え、「日本のトレードパートナーが非常に強く、すでに成長への道筋が見えている」ことを挙げた。
Rainer氏も、日本はアジアのなかでも海外旅行市場が成熟しており、日本人は長年にわたって海外旅行を経験してきたと指摘。「日本人旅行者は好奇心が旺盛で、我々が提供するものとの相性が良い」と評価する。
HXは今後3~5年間について、日本市場で年率50%程度の成長も可能とみており、2年後には日本をアジア第2位の市場に引き上げる目標を掲げる。
日本人HX客は平均65歳、予約は約10カ月前
日本で南極旅行を販売する際のターゲット像も見えてきた。
HXによると、日本人利用客の平均年齢は約65歳で、男女比はほぼ半々。南極旅行には長期の日程が必要となることから、リタイア直後の層が中心となっている。また、南極が初めての海外旅行というケースは少なく、海外旅行経験が豊富で、自然や野生動物への関心が高い旅行者が多いという。
南極旅行の平均価格は航空券を含めて約1万ユーロ。予約時期も早く、HXでは南極の平均予約リードタイムが約290日前、出発のおよそ10カ月前となっている。
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