移動を"コスト"から"投資"へ――フィンエアー「Fly for Innovation」、旅行会社と探る需要創出の可能性 [PR]

視察先はヘルシンキから地方へ

左から、AY木下氏、AY坂野氏、村松氏、鈴木氏、山口氏

 こうした視察需要は、フィンランド国内での地方誘客にも広がり得る。村松氏によると、フィンランドの教育が世界的に注目されたことなどから、ヘルシンキ市内では一時期視察依頼が殺到。受け入れによって通常業務に支障が出たため、現在、市内での視察・学校訪問は基本的に難しいという。一方、近郊のエスポー、ヴァンターでは比較的受け入れやすく、ヘルシンキに宿泊しながら郊外で視察することもできる。

 さらに北部のオウルでは、教育関連の視察や企業訪問に柔軟に対応でき、IT・ICT、スタートアップ、プログラミング教育などを組み合わせたプログラムも造成しやすい。9月から4月であればオーロラや犬ぞりなどのアクティビティを加えたり、陸路でロヴァニエミまで足を延ばしたりする選択肢もある。

 企業や教育機関が抱える課題を起点に訪問先を選ぶことで、視察という新しい旅行需要をヘルシンキ以外の都市へ広げる可能性も見えてくる。

「発生した需要を手配する」から「新たな価値を提案する」へ

 「Fly for Innovation」が提示するのは、航空会社だけでなく、法人旅行を扱う旅行会社の役割を広げる可能性でもある。

 従来の業務渡航では、出張目的が決まった後、その移動に必要な航空券やホテルなどを手配することが基本となる。一方、「Fly for Innovation」では、長期間の本格的な研修旅行だけでなく、欧州への既存出張に短時間の視察を組み込むこともできる。

 また、日本旅行の取り組みが示すように、企業や自治体、教育機関が抱える課題を起点に、フィンランドでの学びそのものを新たな旅行需要へつなげることも可能だ。

 木下氏が語った「需要を自ら創出する」という考え方は、旅行会社にとっても無関係ではない。Via HELという移動の強みに、フィンランドで得られる「学びと気づき」を掛け合わせ、既存の移動に新たな価値を加える。あるいは、顧客の課題から新たな視察・研修旅行を提案する。移動を単なる「コスト」から「未来への投資」へと変えていくために、旅行会社が果たせる役割は小さくない。2027年のスタートに向け、フィンエアーは「Fly for Innovation」の具体化を進めている。