PBM2026、日本市場の再成長へ セブ・パシフィックが名古屋―セブ線新設

  • 2026年8月20日
開会あいさつするTPB北アジア部門長代行のミッカ・アンジェラ・D・カルザド氏

 フィリピン観光省(DOT)とTourism Promotions Board(TPB)は8月3~7日、大阪、名古屋、東京の3都市で「Philippine Business Mission(PBM)to Japan 2026」を開催した。ホテルやリゾート、旅行会社、航空会社などが来日し、日本の旅行会社などとのBtoB商談を実施。日本人訪比旅行者数がコロナ前の水準に回復していないなか、旅行商品の拡充と航空アクセスの強化を通じて、日本市場からのさらなる送客拡大を図る。

 東京では8月7日、シャングリ・ラ東京でセミナー、商談会、レセプションを開催した。今回のミッションには43社のセラーが参加し、セブパシフィック航空、フィリピン航空のほか、マニラ、セブ、ボラカイ、ボホール、シアルガオなど各地のホテル・リゾート、旅行会社が名を連ねた。

日本市場、50万人超まで回復もコロナ前には届かず

 セミナーでフィリピン観光省東京支局の横山泰彦氏は、日本市場の現状について、2019年には約68万人だった日本人訪比客が、2025年に50万人を超えた一方、依然としてコロナ前の水準には戻っていないと説明。2026年についても足元では前年を若干上回る程度の推移として、「今後どれだけ日本からフィリピンに送客できるか」が課題との認識を示した。

 フィリピン政府によると、2025年の日本人訪比客は50万2546人で、2024年の44万4528人から増加した。日本市場は回復を続けているものの、コロナ前の水準との差はなお残る。

 観光省は定番のビーチリゾートに加え、ウェルネスや教育旅行なども日本市場向けの素材として紹介した。横山氏は、フィリピン英語留学についてマンツーマン授業を強みに挙げ、学生の短期研修から親子留学、社会人、シニアまで幅広い需要が見込めると説明。旅行会社にとっても、従来のリゾート商品にとどまらない需要開拓の余地を示した。

セブパシフィック、名古屋―セブ線を新設

 航空アクセスでも供給拡大が進む。セブ・パシフィック航空はPBMの東京会場で、11月19日から名古屋―セブ線を新規就航すると発表した。火、木、土、日の週4便で運航する。発表時点で同区間を直行便で結ぶ唯一の航空会社となる。

 同社は、観光需要だけでなく、語学留学やMICEなど幅広い需要を想定していると説明。名古屋発は午前、セブ着は午後となる予定で、成田、関西発との現地合流もしやすく、複数の出発地を組み合わせた団体の造成にも利用しやすい点を旅行会社に訴求した。将来的にはデイリー運航をめざす考えも示した。

 セブは同社の国内線ネットワークの拠点でもあり、エルニド、コロン、シアルガオ、ボホールなどフィリピン各地への周遊にもつなげられる。名古屋からの直行便新設は、単一目的地としてのセブだけでなく、セブを起点としたフィリピン周遊商品の造成にも選択肢を広げそうだ。

フィリピン航空も冬季の日本線を増強

 フィリピン航空も日本―フィリピン間の供給を拡大する。10月25日からの冬季スケジュールでは、マニラ―成田線とマニラ―関西線をそれぞれ週14便から21便へ増便。マニラ―札幌線も冬季に最大週5便とするなど、日本路線を最大週87便まで拡大する。

 東京会場でも同社は冬季の増便を紹介し、需要の高い年末年始には成田―セブ線の臨時便も設定するなど、繁忙期の需要取り込みを強化する方針を示した。

 また、同社は航空連合「oneworld」への加盟に向け準備を進めている。6月には正式加盟に向けた覚書を締結しており、加盟後はフィリピンを起点とした国際ネットワークの利便性向上も期待される。