日比70周年でフィリピン観光セミナー、航空2社が日本路線と販売素材を共有
フィリピン観光協議会(JPTC)、フィリピン観光省東京支局、日本アセアンセンターはこのほど、「フィリピン ディスティネーションセミナー2026」を開催した。日比国交正常化70周年とフィリピン独立記念日を機に、旅行会社向けに最新の観光施策、航空ネットワーク、現地サプライヤーの商材を共有した。
セミナーでは、フィリピン観光省東京支局、フィリピン航空、セブ・パシフィック航空がそれぞれ市場動向や路線計画を説明した。JPTCは1992年設立の団体で、観光省、航空会社、ホテル、ツアーオペレーターなどが参加し、フィリピン観光を通じた交流促進に取り組んでいる。冒頭でJPTC会長を務め、フィリピン専門ランドオペレーターのアティックツアーズ柿原廉氏は、AIによる情報取得が広がる時代だからこそ、旅行会社に対して現地に根差した確度の高い情報を直接届ける意義を強調した。
フィリピン観光省東京支局は、2026年が日比国交正常化70周年となることから、日本市場での露出拡大を進める方針を示した。年間施策として、フィリピンフードフェア、各地のフィリピン関連イベント、9月のPHITEX、東京ビッグサイトで開催予定のツーリズムEXPOジャパンなどを紹介した。入国面では、日本人は観光、商用、短期留学目的で30日以内の滞在がビザ不要であること、入国前のeTravel登録が必要であることを改めて説明した。
なお、eTravelは日本語表示にも対応し、日本人旅行者にとって登録時の利便性が高まった。ただし、入力は英字で行う必要がある。
観光素材では、マニラの統合型リゾート、セブ・マクタン国際空港を起点にした地方送客、ボホール、ボラカイ、パラワン、ダバオなどを紹介した。加えて、ロングステイ、リタイアメント、ウェルネス、教育旅行・短期英語留学を重点分野として挙げた。英語留学については、セブ、バギオ、クラーク、マニラなどに100校以上の学校があり、1対1授業を中心とする学習環境や、2カ国留学、親子留学、学校・企業研修との親和性を訴求した。
フィリピン航空は、日本路線の販売環境と今後の運航計画を説明した。同社は1941年設立で、2026年に創立85周年を迎えるフィリピン唯一のフルサービスキャリア。国際線38都市、国内線31都市に就航し、日本路線では東京、名古屋、大阪、福岡などからマニラ、セブ方面を展開する。セミナーでは、夏休みやシルバーウィーク、年末年始、春の英語研修需要に合わせた臨時便や機材大型化の計画を紹介した。
また、冬季需要に向けた最新計画では、日本路線の拡充も予定する。マニラ-成田線とマニラ-関西線は2026年10月25日から2027年3月27日まで週14便から週21便へ、マニラ-札幌/新千歳線は2026年11月24日から2027年2月27日まで週3便から週5便へ増便する。これにより、日本路線は最大週87便に拡大する計画だ。
同社はまた、ESLや学校団体、ダイビング、レジャー需要を見込むフィリピン国内方面への乗り継ぎ需要にも言及した。特にESL・学校団体では、教育都市として知られるイロイロ方面の予約が多いとし、国内線接続を活用した地方送客の可能性を示した。15名以上のESL・学校団体向けには、マニラ空港到着後の乗り継ぎ動線を支援するミート&アシストサービスも紹介し、団体手配上の不安軽減を図る。
セブ・パシフィック航空は、1996年設立、2026年に創立30周年を迎えるフィリピン最大規模の航空会社として、日本市場での供給力を説明した。日本路線は成田、関空、名古屋、福岡発着のマニラ線、成田・関空発着のセブ線、成田-クラーク線を運航している。札幌/新千歳-マニラ線については運休中としていたが、同路線は2026年10月25日から週3往復で再開し、11月27日・29日と12月2日から2027年2月28日にかけては追加便によりデイリー運航となる予定だ。冬季の北海道発着需要も取り込みながら、日本からフィリピンへの送客基盤を広げる。