ETCとJATA「美味しいヨーロッパ」B2Bサイト始動、経営フォーラム2026概要発表も JATA定例会見
日本旅行業協会(JATA)は1月22日の定例会見で、欧州方面の商品造成を支援する「美味しいヨーロッパ」B2B専用サイトの新設と、「JATA経営フォーラム2026」の開催概要を発表した。
「美味しいヨーロッパ」は、ヨーロッパ観光委員会(ETC)日本支部とJATAアウトバウンド促進協議会(JOTC)欧州部会が連携して進めるジョイントプロモーションで、2025年から消費者向け施策を展開してきた。今回、新たに開設したB2B専用サイトは、旅行会社が実務で活用しやすい商品造成支援ツールとして位置付けられている。
JATA海外旅行推進部の松岡正晴部長は会見で、「欧州地域でのさらなる需要喚起を目的に、過去3年間、ETC日本支部と連携してセミナーやファムトリップ、ツーリズムEXPOジャパンへの出展などを行ってきた。今回は、旅行商品造成を担当する旅行会社にとって有益な情報をさらに加え、会員会社が実務で活用できる仕組みが整った」と説明した。
B2Bサイトでは、協賛する欧州各国・地域の政府観光局が提供する高品質な写真素材を一元的に紹介するほか、消費者向けに発信しているガストロノミー関連コンテンツを商品企画の視点で再編集し、造成のヒントとして提供する。名物料理そのものに加え、地域の歴史や文化への取り組みまで含めて整理することで、付加価値の高い旅行商品の開発につなげる狙いだ。
ETC日本支部の沼田晃一委員長は、「食は日本人の旅行動機としてトップに位置する。我々自身がガストロノミーという観点から旅を見直すことで、旅行会社の皆様に新たなインスピレーションを提供したい」と述べ、「サイトを通じて、営業や商品造成に役立ててほしい」と期待を示した。
また、日本市場について「日本は業界と連携したプロモーションを行っている点が本部からも注目されている。多文化へのリスペクトが強い日本人旅行者は、受け入れ側にとっても非常に好ましい存在」と語り、日本市場の重要性を強調した。
JATAとETCは2024年のツーリズムEXPOジャパンにて、3年間のMOUを締結しており、これに関し沼田委員長は「コロナ後のプロモーションを協力していくことが大きな柱」としたうえで、サステナビリティへの取り組みや、旅行業界が社会に果たす役割を両者で発信していく意義を強調した。また、研修旅行の共同企画など、これまでの取り組みを基盤に「MOUの期間にとどまらず、今後どのように発展させていくかをJATAと協議していきたい」と述べた。
西山氏もMOUとの関係について、「今回のB2BサイトはMOUの具体的な成果の一つ」と位置付け、「仮にMOUの契約期間が終了したとしても、この取り組み自体を終わらせるという議論はしていない。できる限り持続的に活用していく認識」と説明。欧州側と日本市場の連携を継続しながら、旅行会社の実務に寄与する施策を積み重ねていく考えを示した。
価格競争から価値創出へ、経営フォーラム2026
「JATA経営フォーラム2026」は、「旅行業 新時代への滑走路」をテーマに、2月26日13時から4月5日までウェブ形式で公開する。全体テーマについて、JATA総務部の鈴木俊哉担当部長は、「これからの旅行業は価格ではなく価値で選ばれる産業への変革が必要だというJATA髙橋広行会長の考えを踏まえ、旅行業の新時代に向けた取り組みを軸に設定した」と説明した。
フォーラムは第34回目の開催となり、参加費は無料。期間中はいつでも視聴可能とする。会長によるトップリーダーメッセージや、アドベンチャートラベルを切り口に収益性向上を探る基調講演に加え、生成AIの活用、第5次観光立国推進基本計画、カスタマーハラスメント対応など、経営と現場の双方に関わるテーマを扱う。さらに、国内旅行、訪日旅行、海外旅行、持続可能な観光をテーマとしたパネルディスカッションを通じ、アフターコロナの事業環境変化に対応する新たなビジネスモデルを探る。
鈴木担当部長は「1人でも多くの方に視聴してもらい、今後の業務の参考にしてほしい」と述べ、幅広い層への活用を呼びかけた。なお、視聴には事前登録が必要となる。


