藤田観光・山下信典社長に聞く、70周年の先に描く成長戦略と2026年の展望
-こうした流れを踏まえ、2026年はどのような年になりますか。
山下 2026年は、これまで進めてきた基盤構築を土台に、本格的に成長を形にしていく年になります。回復局面はすでに超え、次は収益をどう伸ばし、企業価値をどう高めていくかが問われます。
-新規開業や出店については、どのような考えで取り組んでいくのでしょうか。
山下 新規開業については、以前と比べて環境が大きく変わってきています。土地価格や建設コストの上昇により、従来のように用地を取得して新たに建てるというやり方は、時間もリスクも大きくなっています。
そのため、直営にこだわるのではなく、フランチャイズや業務委託、パートナーとの提携など、さまざまな手法を柔軟に組み合わせながら検討していく必要があると考えています。
-最後に、観光産業に携わる読者へメッセージをお願いします。
山下 観光産業は、社会情勢や国際環境の影響を受けやすく、常にさまざまなリスクと向き合う産業だと思っています。何か課題が起きれば、それを乗り越えて次の手を打つ。するとまた新たな課題が出てくる。その繰り返しが、この仕事の本質だと感じています。
だからこそ、一つひとつの課題に過度に振り回されるのではなく、冷静に受け止め、解決しながら次につなげていく姿勢が大切です。そうした積み重ねを通じて、観光産業そのものの位置付けを、もっと高めていきたいと考えています。日本は観光立国を掲げているわけですから、観光は本来、国の経済を支える重要な産業であるはずです。 国内外の多くの人に日本を訪れてもらい、その価値を実感してもらう。その結果として外貨を獲得し、経済を活性化させていく。その好循環をつくることが、私たち観光産業に携わる者の役割だと思っています。変化の多い時代ではありますが、前を向いて、明るく元気な日本をつくっていければと考えています。
-ありがとうございました。

