全日本ホテル連盟(ANHA)会長 清水嗣能氏
―― 創立55周年記念に向けて ――
当連盟は、令和4年に、コロナ禍で1年遅れて創立50周年記念式典を行いました。令和8年は早くも創立55周年記念を迎えることになります。50周年では、自分たちはシティホテルの集まりではないとして、それまでの団体名であった「全日本シティホテル連盟」からシティを取って「全日本ホテル連盟」と改称し、また、当連盟の存在意義は、自分たち商売のためだけでなく「時代のニーズを捉え、革新性をもって、会員ホテルの価値向上を支援すると共に、観光立国日本の実現と地域の発展に寄与する」とのミッションをはじめ、ビジョンとバリュー(MVV)を制定しました。ステートメントとしても「新しい物語を、ホテルから」としました。
このように団体としてのあるべき姿、すなわちビジョンを明文化することは組織運営にとって極めて大切です。すなわち、当連盟は自分たちが何のために存在しているのかを明確にし、観光立国の実現と地域の発展に寄与することにより、社会的貢献を果たすことこそが、当連盟の存在意義であると宣言したわけですが、単なる言葉だけでなく、行動が伴わなければなりません。その具体的行動として、タウンミーティング事業を始めました。当初50周年記念事業として始めた事業でありますが、これまで第1回の松本市を皮切りに、福井市、金沢市、北上市、幸手市、福山市と毎年度各地で開催し、それぞれの地域の首長をお迎えして各地の観光ブランディングづくりに寄与しています。また、連盟の事業活動や会員間のコミュニケーションに魅力を感じて入会するホテル事業者が増えていて、現在、1,500軒を目指すところまで増加し、55周年に向けてその達成を目標としています。
改めて昨年を振り返ってみますと、本部に政策諮問委委員会を設置し、宿泊業の全国団体として政府や自治体への要望をまとめ提言するようにしました。時折しも、政府は2030年にインバウンド6,000万人の達成に向けて第5次観光立国推進基本計画策定の審議を行っております。訪日外国人旅行者数が現在の1.5倍となるわけであり、それだけに、ホテルの数も質も高めて行く必要があります。このため、宿泊業界として、当面する喫緊の課題である人手不足問題に対応しつつ、業界の魅力発信を推進して参ります。
また、連盟の支部活動の活性化も重点政策です。上述のタウンミーティング事業やホテル産業フォーラムなどを各支部が持ち回りで開催することによって支部の人材発掘と人材育成につなげています。昨年6月の定時総会で、事業計画と予算をこれまで総会承認後の6月からしか開始できなかったところを、前年度末までに理事会で次年度の事業計画と予算を承認できるよう定款改正をしたことにより、新年度4月からすぐに委員会活動を開始できるようになりました。
令和8年度は、私の会長としての最終年度になります。各会員が当連盟に入って良かったと思っていただけるような団体にして行くと共に、当連盟が価値ある団体として引き続き発展できるよう専心努力する所存でありますことを申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

