令和8年度観光庁予算は1383億円、オーバーツーリズム対策強化 双方向交流施策は25倍に拡大
観光庁は令和8年度の関係予算が1383億円となることを明らかにした。国際観光旅客税の税額引き上げを前提に税収が大幅に増加し、その多くをオーバーツーリズム対策に充てる。一方で、日本人出国者への配慮としてアウトバウンド施策も拡充し、双方向の人の流れを意識した予算構成とした。
令和8年度の観光庁関係予算1383億円のうち、1300億円が国際観光旅客税を財源とし、一般財源は83億円となる。国際観光旅客税は現行の1000円から3000円への引き上げが予定されている。
令和7年度の国際観光旅客税収は490億円。税率は3倍となるが、税収が単純に3倍とならないのは、引き上げの適用が7月1日以降となるため。年度前半に発券された航空券などには新税率が適用されないことを考慮し、段階的な増収を前提とした試算としている。
今回の予算で最大の柱となるのがオーバーツーリズム対策で、旅客税財源1300億円のうち1125億円を充てる。対策は、交通整備やマナー違反対策などの受入環境整備と、地方部の魅力向上と交通ネットワーク強化を中心とした地方分散の二本立てで進める。都市部や一部観光地への集中を緩和し、地域全体で観光需要を受け止める体制づくりを目指す。
一方、旅客税引き上げにより日本人出国者の負担も増えることから、アウトバウンド関連施策にも予算を配分する。令和8年度は、日本人旅行者の安全・安心な海外旅行環境の整備を新たに予算づけ、海外渡航時のトラブル対応や情報提供体制の強化を図る。
そのほか、双方向交流の拡大に向けた環境整備には5億円を計上。前年から25倍と大幅に拡充した。日本人の海外渡航と訪日客の往来を同時に促すことで、インバウンドとアウトバウンドのバランスを取った観光政策を進める狙いがある。
また、日米交流関係強化を通じた地方誘客促進等事業も新たに盛り込み、日米間の人的交流を通じて地方への誘客を後押しする。交流事業を観光需要の創出につなげることで、都市部に偏りがちな訪日動向の是正と、地方経済への波及効果を狙う。



