WILLER、高卒から高速バス運転士を育成 年収600万円も視野

WILLER EXPRESSは2026年春入社から、運転手「ハイウェイパイロット」の高卒採用を開始する。自動者免許がない未経験からプロドライバーを目指せる仕組みを整備し、若年層の確保と長期的な育成を図る。
同社では2024年より、運転手の呼称を「ハイウェイパイロット」へ変更するとともに、給与体系の改善を進めてきた。育成研修施設「WILLER LABO」も開設し、自社での人材育成の体制を整えた。今回の高卒採用はそういった人材育成の仕組みを活用したもので、入社1年目には運行管理や車両整備補助などを経験し、第二種大型免許取得後には3ヶ月の合宿型研修を受けたうえで現場にデビューする。
免許取得に必要な費用(約40万円)は全額会社が負担し、普通自動車免許についても前借り制度を設けて対応する。評価制度は年齢や経験にとらわれず、スキルに応じて判断。早ければ入社1年で年収600万円を目指せるという。これは高卒の平均年収が約346万円とされる中で、新たなキャリアモデルの提示といえる。
同社によれば、高速バス利用者の過半数を10代~20代が占めており、年齢の近いパイロットが増えることで、より共感性の高いサービス提供が可能になるとしている。また、これまでにWILLER LABOには計30名以上が入校しており、卒業生の定着率は100%を記録しているという。
代表の平山幸司氏は「移動の未来は人から始まる」とし、若者が憧れを持てる職業としての地位確立を目指す意向を示している。