三井住友カード、新旅行サイト「Vトリップ」発表 掲載施設数は国内2万軒海外50万軒超

  • 2025年4月1日
三井住友カード大西幸彦代表取締役社長

 三井住友カードと北米新興OTA「Hopper」は、昨年7月に発表していた新しい旅行予約サイトの提供を3月31日より開始した。SMBCグループの個人向け総合金融サービス「Olive(オリーブ)」における非金融サービス展開の第一弾で、サイト名は「Vトリップ」とした。

 「Vトリップ」は三井住友カード会員、Vポイント会員向けに提供し、三井住友カード会員の場合、Vpassにログインした状態でVトリップのバナーから専用ホームページにアクセスするだけでシームレスに利用できる。

 同サイトでは、航空券・ホテル・レンタカーの予約が可能で、掲載施設数は国内ホテルが2万軒超、海外ホテルは50万軒超と国内最大級を誇る。決済面では、VpassIDとV会員番号を設定した場合、利用するカード券種とサービスに応じて最大10%のVポイントが貯まる。海外ホテルの場合、三井住友カードのプラチナ・プリファードなら10%、ゴールド・一般カードで5.5%、その他のVポイント対応カードでも3.5%という高還元率を実現している。

 3月31日に開催した発表会見で三井住友カード代表取締役社長の大西幸彦氏は、Hopperの強みとして、米キャピタル・ワンや豪コモンウェルス銀行が提供する金融サービスに対し、同社のサービスが組み込まれてきた実績を評価。「キャッシュレスが先行している諸外国では、金融アプリに非金融サービスを組み込み、金融アプリ経由でお客様を送客する手法が確立されつつある。当社のOlive(オリーブ)で実現しようとする世界観も同様だ」と話しており、今回の旅行サービスを皮切りに、さらなる非金融サービスへの拡充を図る方針を示した。

 また、同氏は「最先端のテクノロジーを活用した革新的なサービス」も強みとして言及。Hopperでは、旅行予約時の不安を解消する「トラベル・フィンテック」機能が豊富で、同機能はVトリップにも適用されるという。例として、同社が持つビッグデータから航空券の価格変動を予測し、最適な購入タイミングを通知する機能。その他、最大21日間航空券の価格を据え置く機能や、予約したホテルや航空券が他サイトでより安く販売されていた場合に差額を一部返金するベストプライス保証も備えている。

 さらに旅行直前や旅行中のトラブルにも対応しており、キャンセル安心オプションを利用すれば、ホテルはチェックインまで予約代金の100%、航空券は出発3時間前まで予約代金の80%が理由を問わず返金される。フライトトラブル安心オプションでは、2時間以上の遅延や欠航が発生した場合、所定の限度額内で別のフライトへ無料で再予約が可能となる。

 今後両社は、各社のアセットやノウハウを活用し、顧客ごとにパーソナライズされた旅行提案や、旅マエ・旅ナカ・旅アトに必要な情報提供、クーポン配信などを展開していく予定で、今年秋以降にはパッケージツアーの提供も開始する予定だ。