【米国3州視察レポート後編】サンタフェの歴史的ホテル宿泊体験とデンバーのアートとクラフトビールの魅力
デンバー:壁画が飾るアートな街、クラフトビールやグルメな夕食を堪能
宿泊したのは、ユニオンステーションから徒歩5分ほどの「ホテル インディゴ・デンバー・ユニオンステーション」。ネイバーフッド・ストーリーをテーマにする"インディゴ"ブランドで、ゴールドラッシュの時代にトリビュートしたアートなどがスタイリッシュ。近隣のお店との提携割引などもある。
デンバーで注目のアートエリアは「ライノ」と呼ばれる「リバー・ノース・アート・ディストリクト」。元は工業用建物や倉庫などがギャラリーやフードホール、飲食店などに改装されている。「ザ・デンバー・セントラル・マーケット」を出発点に壁画を中心とするストリートアートを巡る「ディスカバー・デンバー・ツアーズ」では、それぞれの作品の解説もしてくれる。地元の不動産所有者などのサポートにより、壁画を描くアートイベントも開かれ、近年注目が高まったそう。
アメリカ有数のビール生産地であるデンバー。市内のあちこちにクラフトビールの醸造所やビアパブがある。デンバーのローカルで一番古い醸造所「オデル(Odell)ブリューイング」の「ファイブ・ポインツ・ブリューハウス」を訪れた。ケグ(金属樽)から新鮮なクラフトビールをタップで注いでくれる。各種1パイント(16oz)は8ドル。おすすめは4osの6種を試せる「テイスティング・フライト」24ドル(料金すべて税別)。味の好みを伝えて、軽いものから重いものまで選んでもらった。フレッシュな香りが際立つ美味しいビールだった。
夕食は、デンバーの歴史的建造物が洒落たモダンな店やレストランになって立ち並ぶ、ラリマースクエアにある地中海料理のお店「リオハ(Rioja)」へ。シェフは、料理界のアカデミー賞と言われるジェームズ・ビアード賞の南西部最優秀賞(2013年)とセミファイナル進出優秀シェフ(2016年)。洗練された雰囲気と味。パスタは28ドルか32ドルだったが半額のハーフポーションがあるのがありがたい。
ユニオンステーションからダウンタウンのシビックセンターまで、デンバー市内の目抜き通り16thストリートを無料のシャトルバス「フリーモールライド」が走っていて、運行時間はなんと朝の6時から夜中の2時。豊かな自然に囲まれたコロラド州のゲートウェイ、デンバーの街は、歴史と斬新なアートが同居する活気ある街だった。
3州ともアートやカルチャー、自然など他にない魅力があり、自分で回りやすさを感じたディスティネーションであり、アメリカ旅行の選択肢が広がればと思う。
取材協力:ブランドUSA、ニューメキシコ州政府観光局、コロラド州政府観光局
取材・文:小野アムスデン道子