職場環境に求められる"仕組み"とは!-縁多 日比野元哉氏
まずは労働能力値を確認する必要がありますが、その労働能力値の基準となる「モノサシ」が大切です。それぞれの企業によって求められる基準値は違うと思います。作業の仕方や提供される商品そのものが違います。その商品を作り出す工程作業を詳細に示されたモノサシをまずは持ち備えるということですね!簡単に言ってしまえば、全ての職場にて実行する作業のマニュアルが備わっているか。それは作業工程だけが示されているのではなく、その作業に必要とされる時間や質が具体的に表現されているものでなければなりません。
車の免許をお持ちの方であれば、想像いただくことが可能かと思いますが、第一段階ではどの様なトレーニングを行い、どの様な操作ができる様にならなければならないか。座学と同時に実車訓練がありますよね。
宿泊施設も同じように一つ一つの作業には、どの様なルールに基づき何をしなければならないかということが示されていて、それに従って作業を行う。品質良く時間内に行うことができれば合格!第一段階突破ということです。この作業を積み重ねていく事で役割の幅が広がり、業務対応能力が高まる=一人の力でできなかったことが、できる様になる。品質は変わらず、短縮作業ができる様になった。二人で行っていた作業を一人でできる様になった。これらは全て生産性の向上を実現したことになりますね。
一人一人の労働能力が上がったということは、その従業員は成長できたという証になり、会社としても評価に値する人材になります。そうなれば一般的には昇級昇格ということが言えますよね!
当たり前のことを綴ってきましたが、実はなかなかできていなかったりしませんか!
仕組みというのは、基本的な業務評価基準を持つことが第一に大切であるということ。そしてそのできる・できているという確認が、個人の感覚値ではなく、できる限り数値や視覚で共有し確認できるもでないと仕組みを維持することは難しいということです。
そして、その評価基準にリンクして報酬や休日の配給制度が備わることで経営者も従業員も共有できる目標設定が可能になると考えます。
そう、ポイントはこの「目標設定」です!
今の自分が次にどこを目指す必要があるのか?を従業員の方々が自ら確認できる基準値であること。経営者からすると従業員の方々が、常に目標を見失うことなく成長し続けられる"仕組み"を明確に提示することが大切だと考えられます。
次回は、この「目標設定」をどの様に維持するか?という点で大切になるポイントをお伝えできればと思います。