「オールインクルーシブ旅行」が急成長!エクスペディア、楽天がトレンド示す

 OTA大手のエクスペディアと楽天が「オールインクルーシブ」の需要急拡大を示した。エクスペディアは2日、2024年9月までの直近1年に、オールインクルーシブに分類された宿泊施設または同料金プランによる予約が2019年から70%増を記録したと発表するとともに、CCOグレッグ・シュルツ氏による考察を発信した。

高級志向への変化、Z世代が今後牽引役に?

 それによると、お得さを求めるイメージの強い"オールインクルーシブ"だが、現在はパーソナライズされたサービスなどラグジュアリーな体験を重視する高級志向に変化。同社プラットフォーム上のオールインクルーシブでの予約データの内、5つ星ホテルを予約する割合は2019年から125%増加した。地域別では、欧州からの旅行者が65%増、米国からの旅行者が110%を記録している。

 一方、アジアからの旅行者は20%にとどまるものの、中上流層を中心に関心が広がっている。また、日本の旅行者では、38%が「オールインクルーシブな宿泊先に今まで宿泊したことがある」と回答しており、今後の伸びに期待。

 また、オールインクルーシブにおいてはZ世代にも注目。エクスペディアによる2025年の旅行トレンド調査では、Z世代の旅行者の42%が「オールインクルーシブ・リゾート」を好みの宿泊先に選んだ。TikTokでは、「#allinclusive」がトレンドとなっており、関心が高まっている。

国内旅行では「子連れ家族」からの需要高く

 楽天では、「楽天トラベル」における年末年始の旅行動向を発表。12月28日~1月5日の国内旅行予約泊数が、11月中旬時点で前年同期比約1.2倍と好調を記録する中で、"オールインクルーシブ"のキーワードを含んだ宿泊プランの予約泊数が、前年同期比で3倍以上に増加しているという。

 特に、子連れ家族での利用の伸びが前年同期比で約4.4倍と高く、需要を牽引。子ども向けのサービスが充実した宿も多いことから、家族で安心して楽しむことができる付加価値の高い宿泊プランとして人気を集めていると見られる。