専門家と行く、スリランカ/ジェフリー・バワの旅に1人で参加して-MATCH 松宮英範氏
またもう1つ、今回の旅で新たな発見がありました。
学生時代、私はバックパッカーで世界中を歩き回り、旅行会社時代もあちこち飛び回り、50か国以上の国を訪問してきましたが、家族・知人のいない、1人で参加する旅というのは今回が初めての体験でした。いわゆる「お一人様の旅」とはもちろん異なり、参加メンバー10名+αに囲まれてはいますが、参加前は自分以外全員夫婦だったらどうしよう、男性は自分ひとりかも?肩見せまいな~と怯えての参加でしたが、蓋をあけてみると、1名参加6名+友人同士2名+親子2名という構成で6割が1名参加で、毎日毎日、朝昼晩と、皆さんと仲良く楽しく過ごすことが出来、これは癖になりそうな感じです。
前職の旅行会社でも、ツアーの出発日に、「お一人様大歓迎日」や「お一人様だけの出発日」など1名参加を取り込む集客施策をやってきましたが、今もかなり人気が続いていると聞きます。シングルサップや部屋数のコントロールなど大変なことも多いですが(30名全員1名参加のツアーを担当した添乗員に話を聞いたことがありますが、それはそれは、いろんなネタを持って帰ってきてました...)、需要は確実にあり減ることはなさそうです。
せっかくなので、バワのホテルを2つご紹介します。
「ジェットウイング ・ライトハウス」
ゴール郊外、街から10分の場所にありますが、この立地を見ただけでバワが全体のホテル像が浮かんだという代表作。ロビーテラスからの絶景が素晴らしく、完璧な夕陽を望めます。2名掛けのテーブルと椅子が均等に置かれて美しい(2
席がバワの美学、4席ではダメ)。
「ヘリタンス・カンダラマ 」
岩を抱き抱えるように2棟のウイング棟で構成されるジャングルのホテル。当初建設予定だった場所が気に入らず、施主と一緒にヘリコプターで今の場所を見つけたとか。もとの岩をそのまま利用して、廊下やエレベーター前などあちこち岩がはみ出ている発想がすごい。「カンダラマ」から近い世界遺産シギリアロックは死ぬまでに絶対訪れたい凄まじい遺跡です。
この2ホテルは、誰にご案内しても喜ばれるはずです。もっと通の方へお勧めするなら「ルヌガンガ」。バワの自宅で、各地でのホテルを開発するための実験場だったものが、バワの死後ホテルになった広大な施設群です。
最後にスリランカの基本情報を。インドの南にある島国で、国土は北海道の8割ほど。人口は2200万人(北海道民は510万)。 時差は3時間30分。スリランカ航空で直行便あり(フライト時間は9時間強)。気候は1年中熱く、30度前後。雨季と乾季に分かれ、下期は乾季のベストシーズンでカラッと快適、半袖の夏服でオールOK。旅人にとって有難いのは、水が飲めるということ。物価はかなり上がっているとのことですが、まだまだ安心価格。
専門家同行1人参加の旅に心奪われてしまい、次の旅行も山口先生に誘われたら何処でも行ってしまいそうです。
株式会社MATCH代表。大学卒業後、大手旅行会社で26年勤務。主に富裕層向けの海外ツアーを手掛ける。50歳を機に、コロナ禍の2021年に独立起業し、ニッチなホテルのプロデュースと集客支援を行う。インバウンド向けのミニホテルや長期滞在型のコンドミニアムホテル、関東近郊のリゾート地で展開する一棟貸切タイプのラグジュアリーヴィラなど現在12施設の運営や集客に携わる。その他、集客にお困りの施設の宿泊コンサルタントや、神奈川県で第3種の旅行業登録、中小機構のアドバイザー、各種講演や大学の講師なども務める。大阪出身、横浜市在住。