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ビールとTシャツだけじゃない、目指すはオリオンならではのライフスタイルホテル-オリオンホテル那覇総支配人 藤井幸氏、人事部ディレクター羽根田敏夫氏

  • 2024年10月7日

 昨年11月にリニューアルオープンしたオリオンホテル 那覇。沖縄を代表するブランド名を冠したホテルが改装を経て目指す「新たなオリオンホテル」のビジョンとは。共に異業種から転職した総支配人と人事責任者に話を聞いた。

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(左から)総支配人 藤井幸氏、人事部ディレクター 羽根田敏夫氏
-まずは、お二人よりそれぞれ自己紹介および今までのキャリアについてお聞かせください。

藤井幸氏(以下敬称略) 総支配人にはオペレーション経験豊富なかたが多いと思いますが、私は別業界からの転職組でそういったバックグラウンドがありません。印刷会社で営業を4年間、社員がまだ100名ほどの楽天市場から楽天トラベルの立ち上げを経験、2002年にヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルのインターネット担当として入社したのがホテルキャリアのスタートです。

 沖縄に来たのは12年前。ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツが運営する3つのホテルの統括レベニュー担当、そこからロワジールホテル 那覇のマーケティング支配人を経て2017年から3年間総支配人を経験させてもらいました。2021年からは恩納村のシェラトン沖縄サンマリーナリゾートで副総支配人として料飲、管理部門をマネージメントしていました。オリオンホテル株式会社には2023年4月に入社、現在に至ります。

羽根田敏夫氏(以下敬称略) 実は私も、元々ホテル業界とは縁がなく、外食産業にいたのですが、今年の4月からオリオンホテル株式会社に入社してオリオンホテル 那覇とオリオンホテル モトブ リゾート&スパの人事を担当しています。以前は、数百店舗規模のラーメンやカフェのチェーン店運営企業にて人事部長をしていました。

 外食産業は約30年経験したので違う業界にチャレンジしようと考えていたところ、オリオンホテル株式会社より声がかかり、サービス業として求めるものも人材層も親和性が高いと感じていたホテル業に入りました。実はこの仕事を始めるまで沖縄には旅行にも来たことなかったのですが、山形県出身なので南国への憧れがあったのも事実です(笑)

-オリオンホテル 那覇の概要とその魅力についてお聞かせください。
THE ORION BEER DINING

藤井 昨年リニューアルおよびリブランドを行い「オリオンビールらしさ」をさらに全面に押し出すコンセプトに変更しました。その主たるものが1階「THE ORION BEER DINING」、まさに当ホテルの顔といえる施設です。

 このお店は観光客、地元客問わず誰にでも気軽に入ってもらえる空間づくりを目指しています。旅行者のモチベーションとして「街に出て地元の空気を味わいたい」のは当然のことゆえ、宿泊客の利用頻度はそれほど高くありません。那覇エリアにおける飲食ビジネスでは地元のかたに足しげく通ってもらうことが何よりも重要と考えており、とくに昼と夜はターゲットを地元のかたに設定し、日常使いに選ばれるようなレストランを目指しています。

 地元のかたはランチであちらこちらのホテルレストランを巡って楽しむのが好きですし、沖縄では「模合(もあい)」のように定期的に集まって食事をする文化も根付いています。そのため「THE ORION BEER DINING」ではあえて沖縄料理ではなく、ビールを楽しむための食事や特別な日のためのコース料理にフォーカスし、沖縄食材を積極的に取り入れるようにしています。

 1975年に「ホテル西武オリオン」として開業したころはショッピングアーケードもあり地元のかたが日常の「遊び場」として気軽に利用されていたそうです。そういった懐かしい思い出を持たれている皆様にも、リニューアルしたこの場所にまた足を運んでいただきたいと思います。