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バケーションレンタルと900万⼾の空き家問題-MATCH 松宮英範氏

  • 2024年6月10日

 MATCHの松宮英範です。旅⾏会社に26年勤めた後、脱サラ・起業し、主に宿泊施設のプロデュースをやっております。前回、キッチンやリビング・ダイニング、洗濯機が完備され、快適に⻑期滞在できるホテル形態「コンドミニアムホテル」で、インバウンド中⼼の宿泊事業に関してお伝えしました。今回は、昔からありつつもコロナ後、盛り上がっているバケーションレンタルに関してです。

 浅草、新宿、渋⾕などインバウンドに⼈気の都市部中⼼の出店に続き、河⼝湖、箱根、伊⾖、九⼗九⾥といった東京から⾞で90分圏内のリゾート地で、主に⽇本⼈をターゲットとした⼀棟貸切ホテルもプロデュースしています。コンドミニアムホテル利用客のうち日本人はわずか7.1%で、ほぼインバウンド客、1グループの平均宿泊⽇数が4.7泊という⻑期滞在⽤の宿泊施設なのに対し、関東近郊のバケーションレンタルではインバウンドも増えつつあるとはいえ、⽇本⼈80%、平均宿泊1.3泊という全く異なるゲストを⽇々迎えています。ゲストの9割は関東在住、⾞で気軽に⾏ける場所で1泊2⽇の⾮⽇常空間を楽しみ、明⽇への活⼒をチャージしに来られています。

実際にプロデュースしたバケーションレンタル

 同じジャンルだけを専⾨的に追求して⾏くのもいいのですが、「どっちが儲かるかより、どっちが楽しいか」(私が通うマーケティング塾の師の⾔葉)という判断基準で選択しているので、コンドミニアムホテルだけに飽き⾜らず、1⽇1組限定、施設をまるごと貸切で宿泊できるバケーションレンタル(昔⾵にいうと貸別荘)の運営で昼夜奮闘しています。

 バケーションレンタルはコロナ禍、旅⾏⾃粛&ステイホームの監視の⽬の中、三密(既に死語?)を回避しながらひっそりと楽しめる旅のカタチとして、実はブームに近い盛り上がりを⾒せていました。パブリックエリアが充実して部屋数が多い分、⼈との接触も多くなるホテルが敬遠される中で、家族や親しい友⼈のみで⽻を伸ばせる旅は、予約が取れない⼤⼈気の宿泊施設となり、連⽇満室が続いていたのです。関東近郊とはいえ、⾸都圏に⽐べると⼟地は圧倒的に安く取得できるため、新築のバケーションレンタルも増加傾向ですが、誰も住まなくなった実家や何年も放置されている空き家をリノベーションして、新規参⼊される⽅がどんどん増えています。

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