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NZ政観 5年ぶり業界イベントで通年楽しめる魅力訴求、日本市場に520万人の潜在顧客

 ニュージーランド政府観光局は3月11日~12日、山梨石和温泉にて5年ぶりとなる業界向けイベント「KIWI LINK JAPAN 2024」を開催。現地から、各サプライヤーや地方観光局らが来日し、集まった業界関係者と商談会が実施された。

 NZ統計局によると、19年以降の同国への日本人渡航者数は、19年97,682人、20年25,784人、21年561人、22年12,732人、23年51,976人で、昨年はコロナ5類移行を機に前年から大きく回復した。

 同局GMインターナショナルのアンジェラ・ブレア氏は、日本人旅行者について「(同国への)経済的な貢献のみならず、文化への理解、環境への配慮、様々なエリアを観光いただける点で大変貴重」と話しており、日本市場に対しては今後「通年観光できるデスティネーション」であることを訴求したい考えだ。

NZ
アンジェラ・ブレア氏

 19年の月別日本人渡航者数では、12月~3月の温暖な時期に観光客が多く訪れたが、アンジェラ氏は「季節ごとにユニークな楽しみ方があるとともに、オフシーズンは混雑せず、穏やかな気候は日本人旅行者にも適している」と強調した。

19年月別日本人渡航者数
1~6月人数7月~12月人数
1月8,1877月6,977
2月11,6778月9,503
3月12,9169月5,333
4月6,98310月6,250
5月3,80311月9,083
6月3,76712月13,203

 来日した同国最大都市のオークランド観光局は、サーフィン、ホエールウォッチング、ゴルフ、星空観察などのアクティビティのほか、ワイヘキ島のワイナリー巡りなど、多様な観光資源をアピール。

 コロナ禍の20年12月には、オークランドのスカイシティー・グランド・ホテル内のコンベンションセンターに、ラクビーの体験型パビリオン「ALL BLACKS EXPERIENCE」がオープン。ハカなどの体験コーナーを設置するほか、一部日本語字幕ツアーもあり、通年楽しめる新たな観光施設が誕生している。

NZ旅行の可能性高い
アクティブ層が豊富

 同局では、日本を含めた主要6カ国で「Active Considerer of New Zealand」(AC層)に関する調査を実施している。5つの設問を通し、3年以内に次の海外旅行先として同国へ訪れる可能性が高く、且つ現地で10万円以上支出する可能性の高いターゲット層を調査するもので、それによると日本市場ではAC層が520万人存在し、その内44%が何かしらのきっかけがあればすぐにでも同国へ渡航する「ブッキング」のステージにいるという。

NZ

 調査結果ではそのほか、AC層から「清潔・衛生的」「探求心、好奇心を掻き立てる」「先住民族文化の豊富さ」「野生動物体験」「アドベンチャー体験の豊富さ」などの評価が高かった一方で、「エキサイトメント」「ファミリーフレンドリー」「国内移動手段」などが今後強化すべき項目として挙がった。

 同局では今後、あらゆるメディアを通して同国の魅力を訴求する。来月10日からは、TV、ウェブメディア、SNSを通し、同国のターゲット層及び、旅行者数拡大を目的とした新キャンペーンを開始するほか、3月中には全3回に亘り、真夜中ドラマ「地球の歩き方」のニュージーランド版が放送される。