若者を中⼼にオープンイノベーション起こす、7月立ち上げの観光クロスオーバー協会「観光を総合産業に」

  • 2023年11月17日
-東京に会社を構える西岡さんが何故協会の所在地を関西(神戸)にされたのでしょうか。

西岡 協会の立ち上げに携わり理事となっている山岡(アドリブワークス代表)の拠点が神戸ということもありますが、25年に開催を控える大阪・関西万博の影響も大きいです。裾野が広い観光産業で、まだまだ認知後の低い地域などが注目される機会として非常に大きな可能性を秘めています。これから観光分野で盛り上がりを見せる関西に拠点を置くことで、何か協会としても万博などに寄与できればと考えています。

-西岡さんご自身が考える観光産業でのオープンイノベーションの好例があれば教えてください。

西岡 個⼈的に⾯⽩いなと思うのは「おてつたび」。オープンイノベーションを意識されているかはわかりませんが、観光にお⼿伝いという要素を加えることで、結果として地域の魅⼒創出や⼈⼿不⾜の解消という課題に寄与しています。ただ、こういった好例はあまり多くないと思っていて、だからこそ作らなければならないという思いです。

-協会に入る条件などはあるのでしょうか?

西岡 観光産業のアップデートとクロスオーバーに興味があれば特に条件はありません。現在の会員構成としては、個⼈や個⼈事業主などの「プレイヤー会員」、地⽅⾃治体やDMOなどの「地域会員」、そして「企業会員」。ほかに、協会の理念に共感いただき会費をお⽀払いいただく「賛助会員」と「特別会員」の5つとなっています。

 プレイヤー会員ばかりが増えても、受け皿となる企業会員や地域会員が増えないと協会は成り立ちません。そのため賛助会員以外は会費はいただいておらず、幅広い企業、地域、団体の加盟を促しているところです。また、会員は区分けしているものの、例えば企業会員がプレイヤ-側に回るということも大歓迎です。

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観光クロスオーバー協会 ウェブサイトより
-協会として今後どのようなことをしていくのでしょうか。

西岡 直近で言えば、11月に持続可能な観光をテーマにトークセッションを、12月には観光業や地方ビジネスを始めたい若者やスタートアップ、民間企業などを対象にした逆ピッチ交流会の開催を控えるほか、兵庫県養⽗市では観光に特化した実証を現在⾏っています。また、場所は非公開ですが他の⾏政と連携して行う新たな実証実験の場も決まっています。

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11月に行われるトークセッション

 この協会としては、あくまでも環境、場所の提供を⽬指していて、アイデアを持っているプレイヤー会員とそれを⼀緒にやりたい企業会員や地域会員をクロスオーバーさせるのが役割になりますので、養父市のように、このクロスオーバーさせたアイデアを実証する場でもある「クロスオーバーフィールド」を増やしていくことが必要です。

 そのため、協会ではアドバイザリボードを来年中に整備をし、様々な連携を行い多くの⽅々とご⼀緒して取り組みを進めていきたいと考えています。また、ありがたいことにそういった取り組みを進める中で、期待を寄せていただき観光産業内外問わず地⽅⾃治体から⼤企業、スタートアップなど組織の垣根を越えて、多くの⽅から⼊会申込の相談もいただいております。

-ありがとうございました。