エースホテル京都、自分らしく過ごせるライフスタイルホテルを目指して—池内志帆総支配人

  • 2023年9月27日

メインダイニング「Kōsa」もオープン
楽しく持続して働ける環境づくりにも注力

-エースホテルの前はどちらかというとオーセンティックなホテルでのご経験を長くお持ちです。このホテルに着任して驚いたことや得た気づきなどがあればお聞かせください。

池内 着任初日のことですが、デコレーションされたウェルカムボードが机に飾ってあるなどアメリカンスタイルのウェルカムをしてくれました。スタッフは部署や役職に関わりなく、ファーストネームで呼び合うのが基本ですので、未だに名字がすぐに思い出せない人もたくさんいます(笑)。上下の風通しもよい組織ですね。お客様だけではなく、スタッフ自身も「自分らしく」働けることがエースホテルの強みであると感じています。ファッションも髪型も、それぞれの個性が発揮できるようにしていますが、清潔感を保ち、お客さまを不快にさせないというラインはみんなで共有しています。

-お泊りになるお客様に最も提供したいと考えておられる「価値」はなんでしょうか。

池内 ライフスタイルホテルの先駆け的な存在と言われているエースホテルでは、お客様もスタッフも、「自分らしく過ごせる場所」というのがテーマにもなっています。設備やインテリアもそうですが、スタッフも含め、みんなが作るこの雰囲気が大切だと思っています。「私の好きな場所に帰ってきた」と思っていただければ嬉しいですね。そこがエースホテルの醍醐味ですし、価値だと思っています。ロビーはパブリックスペースとして「どなたでもご自由にお使い下さい」とご案内していますので、毎日さまざまな方々が集ってきます。パソコンでお仕事をされたり、ご友人とコーヒータイムを楽しまれたり、待ち合わせに使われたり。ワイワイ賑やかな空間が自然と出来上がっています。

 いつ来ても何かワクワクするような雰囲気を総合的に創り上げていく。そこはエースホテルの核になる部分なので、ブレずに続けていきたいです。

-新たにオープンしたレストラン「Kōsa」(コウサ)についてお聞かせください。

池内 東京目黒の人気ビストロ「ロカール」のアメリカ人女性シェフ、ケイティ・コール氏をパートナーシェフとしてお迎えし、8月10日にグランドオープンしました。レストランのコンセプトは、「Farm to Table(ファーム・トゥ・テーブル)」。直訳の「農家からテーブルへ」の通り、生産者から直接食材を仕入れ、余すところなく調理するというサスティナブルなダイニングスタイルです。京都が大好きなシェフ ケイティは、地元の農家や魚屋さんとの知り合いも多く、開業前にいろいろな生産者様のところへ何度も通っていました。彼女が厳選した旬の食材を、さまざまなスパイスや特製ソースを使って素材のうまみを最大限に引き出す料理の数々がKōsa最大の魅力です。

 野菜本来の味を楽しめるようなメニューをはじめ、魚介類やお肉料理も充実していますので、3~4名様で前菜とメイン料理何品かをシェアしながら、オリジナルカクテルや白ワインなどと一緒に楽しむのがおすすめですね。現在はディナー営業のみとしていますが、秋からはランチも開始する予定です。食材が最も豊富となるこれからの季節は、さらに進化したメニューをお届けできると思っています。

©Yoshihiro Makino
©Shinsuke Matsukawa©Shinsuke Matsukawa