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業界ニュースを振り返る ー 今年の海外旅行予測は?

 今週は、1位の記事がひときわ目を引くランキングです。料理人から客室清掃へ仕事を変えられた石田遼太郎さんのインタビュー記事が今週のトップだったのですが、2位がJTBの今季旅行動向見通しの記事ですから、通常なら圧倒的1位を取るであろう記事を抑えてのトップですから、どれだけ皆様にとって興味深い記事だったのかがわかります。

 内容も人によっては耳が痛いというか示唆に富むもので、私なんかは考え方が違いすぎて読みながらついつい唸ってしまいました。人生で「お願いされたことは進んでやった方がいい」「使ってもらえるだけありがたい」なんて立派な考え、私は一度も持ったことがないかもしれません…。しかしこういう考え方のできるスタッフがいるかいないかで、会社の業務の回しやすさは全然違うでしょう。こういった業界を支えている、普段スポットライトが当たらない方々のエピソードは面白いですね。

 蛇足ですが、昨年ホテルの客室清掃にフォーカスした漫画が出版されていましたね。電子書籍版がないため私も未読なのですが、少し思い出しました。

 第2位はガラッと変わってJTBの旅行動向見通しに関する記事です。出されている数値は国内旅行に関してやインバウンドはそうなるだろうなというものでした。海外旅行に関しても、円安や燃費の影響で平均消費額が上がるという予想は至極まっとうかと思います。

 唯一、そうなるんだろうかと思ったのは海外旅行人数が前年比289.7%の19年比で40.4%のところですね。今年、そんなに海外旅行に行く人がいるんでしょうか。なんせ、まずビジネス需要が圧倒的に減ったでしょう。企業がこれまで出張に管理職1人にスタッフ2人で行かせていた出張とかがなくてもそこそこ回ることに気がついたわけですから、出張自体を減らしたり一回で行く人数を減らしますよね。ただでさえ不景気なわけですしコストカットはしていくでしょう。レジャー旅行だって、円安不景気な上に多くの国での物価高を考えると、現実的に行くのにかかる費用の上昇が旅行者数を抑える方向に大きく影響すると思います。それらも踏まえた上での数値なのでしょうが、それでも結構楽観的な数値な気もします。世界情勢の不安定さもありますしね。

記事内に掲載されている「2023年 年間旅行動向推計数値(プレスリリースより)」

 あと、周りの話を聞いていると意外と聞くのが「国内旅行で良いやって気がついた」というお話ですね。GoToや全国旅行割で国内旅行久しぶりに色々行ってみたら魅力の再確認になったし、値段や衛生、言語の不安にホテルのクオリティなんかを考えたら海外旅行よりも国内の方が良いというそうです。これは個人的には理解できるが賛同しかねるというご意見ではあるのですが、たしかに海外旅行に1回行くお金で何回国内旅行が行けるかを考えると……それでも海外に行くことでしか得られないものがあると思うんですけどね。