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2023年、観光業界は「再生」するのか、人材不足などの課題も-年頭所感(6)(GDS)

  • 2023年1月12日

 新型コロナの流行が続くなか、昨年10月11日には入国者数の上限が撤廃され、訪日個人旅行も解禁された。これにより海外旅行にも追い風が吹き、年末年始の海外旅行者も増加。JTBの旅行動向見通し(2022年12月23日~2023年1月3日)では前年比6.5倍の15万人を予測している。国内旅行も全国旅行支援により回復傾向にあり、業界にようやく明るい兆しが見えてきた。

 そうしたなかで迎えた2023年。新型コロナの第8派とインフルエンザの同時流行への懸念はあるものの、引き続き旅行需要の回復に期待がかかる1年となりそうだ。そんななか、海外旅行の動きの鈍さ、観光業界の人手不足などの課題もある。観光業界の団体や大手旅行会社、OTA、航空会社、GDSなどのトップたちは今年をどう見ているのか。毎年恒例の年頭所感では、6回にわたって各分野のトップの年頭所感について、全文掲載する。今回の第6弾ではGDSのトップのものを紹介する。

インフィニ トラベル インフォメーション代表取締役社長 植村公夫氏

 新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年中はひとかたならぬご愛顧を賜り、誠にありがとうございました。深く御礼申し上げます。

 2022年6月から始まった段階的な海外渡航水際対策緩和や各国の渡航者受け入れ再開により、少しずつ海外との往来も増え、海外渡航回復の明るい兆しが見えた1年でした。

 2022年の旅行回復期においては、旅行会社様の手配人員不足の課題を多くいただき、手配再開をサポートするため「3つの取り組み」を通じた応援、INFINI deskのチャット導入によるお問合せの強化、リカレント教育のオンサイトトレーニングの実施など、自動化や業務効率化のお手伝いをさせていただき……続きを読む



トラベルポートジャパン取締役日本支社長 岡安美里氏

 謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

 平素は格別なご高配を賜り、厚く御礼を申し上げます。 昨年は、ようやく日本でも渡航制限の緩和が実現された年でした。業務渡航の再開、全国旅行支援の実施、大型イベントが続々と再開するなど、緩やかではありますが、海外旅行の需要回復にも繋がる明るい兆しが見え始めた一年であったと実感しております。

 そして、旅に対する人々の意識の高まりも感じます。弊社が昨年実施した市場調査においても、旅行、出張の必要性が再認識されるのと同時に、人々が旅行を「買う」購入体験に対する期待は確実に変化しています。緩やかに進む海外需要の回復とともに、旅行の販売においても変革が求められる年……続きを読む



セーバーホスピタリティソリューションズ支社長-日本・韓国 萩原一平氏

 2023年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。旧年中は、多大なご支援、お引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。

 昨年は、国境が再び開かれ、国内外の旅行が本格的に再開されたため、回復の年となりました。この1年間で明らかになったのは、旅行が復活している一方で、以前とは別の形で戻ってきております。トラベルエコシステムをすべて集約させ、マーケットの回復を利用し、成長の機会を創出し、エンドユーザーである旅行者の体験を向上させる必要があるということです。弊社はパンデミックの期間、弊社を含む旅行業界の繁栄に貢献するために、技術投資を絶やさず続けました。

 多くの方がご存知のとおり、弊社……続きを読む