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ニューヨーク市観光局がセールスミッション、日本市場の需要回復を期待

  • 2022年11月28日
ヒーリー氏

 ニューヨーク市観光局は、日本市場でのセールスミッションのため、美術館、ホテル、アトラクション施設など、ニューヨーク市観光局加盟パートナー11社と、観光局本部のツーリズム・マーケティング・ディベロップメント部門マネージングディレクターであるマキコ・マツダ・ヒーリー氏が3年ぶりに来日。11月17日には業界関係者70名が参加したセミナーが開催された。

 セミナーの冒頭でヒーリー氏は「2022年のニューヨーク市への訪問者数は、全体で5640万人と2019年の訪問者数の85%にまで回復すると予想している。インターナショナルでは、890万人と昨年の3倍に達する見込みだ」とニューヨーク市の力強い観光回復の状況について語り、「日本からは、2023年におよそ21万4000人の観光客を迎えるであろうと予測している」と日本市場への期待を示した。

 ニューヨークはパンデミックの間にも、ジョン・F・ケネディ国際空港やニューアーク・リバティー国際空港、ラガーディア空港のほか交通機関の開発に投資し利便性が格段によくなっているという。また、ホテルは再開や新規開業によりパンデミック前の12万7800室に迫る12万4000室となっており、「マンハッタンだけでなく、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクスなどの周辺も含め今後1万室以上がオープン予定」(ヒーリー氏)で、観光客の迎え入れの準備もできている。

セミナーでは参加11社が日本からの観光客が待ちきれないと歓迎の意を込めながら最新情報をアピール

 そのほか、ハリポッターやティファニーの世界最大級の旗艦店などのショッピング施設がオープン。ブロードウェイでは19作品もの新作が上演され、ブロードウェイ博物館も11月15日に開業。また、ブロンクスにはLGBTQやヒップホップに特化したユニークなミュージアムや、科学に特化したアメリカ自然史博物館のギルダー・センターなども注目の施設だ。さらに、サミット・ワン・バンダービルトやロックフェラーセンターのトップ・オブ・ザ・ロック 、ハドソンヤードのシティクライムなど、他にない高層のアトラクションなども紹介された。

 ヒーリー氏は今後のニューヨークの新しいツーリズムについて「ダイバシティーなニューヨークらしく、ブラック、ラティーノ、アジアンなどのコミュニティに触れるコンテンツハブを作り、ビジネスをサポートし、コミュニティに貢献するツーリズムのありかたを追求している」と語った。また、LGBT 、ラグジュアリー、サスティナブビリティも重要なテーマだといい、「特に都会だからこそのサスティナブルツーリズムを提案したい。そして、いつでもどこから来てもニューヨークは歓迎するというグローバルキャンペーン『It's time for New York City』を日本でも展開していく」と方針を示した。