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割引という施策が旅行者の質を変える-RT Collection 柴田真人氏

  • 2022年11月22日

 第23回目のコラムは、「割引という施策が旅行者の質を変える 」をテーマに書いてみたいと思います。


全国旅行支援がもたらしたもの

 先月は全国旅行支援の予約合戦で始まり、現場は大混乱を招きましたね。全国旅行支援が開始された頃、テレビのニュースや旅行メディアが割引額について頻繁に情報発信をしていましたが、「最大11,000円割引」という表現を使っていた専門家やメディアに違和感をずっと覚えていました。準備期間も短かったですし、せめて既存の予約を予約対象にしなかったら、少しは状況が変わっていたかもしれません。


 全国旅行支援のような大きなキャンペーンが開始されたら、ホテルの値段が吊り上がると予想していたため、8月には10月と11月の予定を決めて予約をしていました。案の定、開始後に同じホテルの宿泊代金をチェックしてみるとインバウンドの需要も重なってか、特に外資系のホテルは1万円以上も値上がりをしており、早期予約をしておいてよかったと思いました。長いコロナ禍でホテル代金がずっと安くなっていたこともあり、価格を上げるタイミングというのは、それが適正価格に近い価格だったとしても、少なからず旅行者に「高い」という印象を与えてしまいますね。12月分の宿泊については、全国旅行支援を利用して予約させていただきましたが、コロナ禍の安いホテル代金に私も慣れていたため、値上がりしたホテル代金を見て「高い」という気持ちになってしまいました。

 先日、都内のホテルでチェックインの手続きをしていると、隣のチェックインカウンターで50代から60代くらいの女性2名の旅行者がチェックインで行き違いがあり、トラブルになっていました。話を聞いてみると、千葉県在住の方で、今回じゃらんでそのホテルを予約をしたとのことでした。ところが、ホテルスタッフが宿泊プランを確認してみると全国旅行支援のプランではなく、東京都民割の「もっとTokyo」のプランで予約がされているということがわかりました。もちろん千葉県在住の方は東京都民割を使えないため、割引適用にはなりません。ホテルスタッフによると、こうした些細なトラブルが頻発しているとのことで、現場の方々のご苦労を感じました。


 私自身が東京都民割の「もっとTokyo」を利用した際には、条件的にはビジネス目的の利用も可能なのですが、ホテルによっては会社名で領収書を発行してもらえないところがありました。もっとTokyoの利用条件を見ても、ビジネス利用可能という記載はあるのにと思いつつ、その際はホテル側にご苦労をお掛けするのも申し訳ないと思ったので個人の支出に切り替えました。同じ都内のホテルでも対応の差が出ているので、ここでも現場の方々の混乱を感じ取れました。


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