オレゴン州知事と観光局長が来日し観光再開をアピール、「日本は需要市場」

  • 2022年10月26日
オレゴン州知事のケイト・ブラウン氏

 このほどアメリカのオレゴン州知事であるケイト・ブラウン氏とオレゴン州観光局最高経営責任者のトッド・デヴィッドソン氏が来日し、同州が主要市場とする日本でのプロモーションを再開する考えを示した。

 会見でブラウン氏は「こうしてまた日本に来ることができて非常にうれしく思っている。オレゴンと日本はテレビドラマをきっかけに教育やビジネスを通じての文化交流が盛んだ。今後もこの関係性をいっそう深め、大勢の日本の方々にオレゴンの雄大な自然や食、ビール、ワインなどを楽しんでいただきたい」と挨拶した。

 デヴィッドソン氏によると、2019年にオレゴン州を訪れた外国人は国内外観光客全体の約12%にあたり、日本は中国に次ぐ第2位の市場。中国市場がまだ動き出していない今、日本は同州にとって「最重要市場の一つとなっている」という。

オレゴン州観光局最高経営責任者のトッド・デヴィッドソン氏

 顧客層は大きく分けてビジネス、教育旅行、レジャーに分類され、ビジネス客はオレゴン州に拠点を置く、あるいは投資をしている企業159社を中心としたMICEの需要が主で、ゴルフ、ワインテイスティングなどを絡めたラグジュアリーツアーが好調だったという。日本市場については、2023年に再開予定のデルタ航空(DL)の羽田/ポートランド線が後押しになると期待し「動き始めるのは2023年~2024年頃ではないか」と予測する。

 教育旅行分野は、修学旅行や語学研修を通して30年以上にわたり交流を続けている学校もあり、デヴィッドソン氏は「良好な交流関係を築いてきたことから、リピーターの獲得にもつながっている」と話す。すでに2023年に数校の来訪が決まっており「今後も教育旅行の再開に向けて働きかけをおこなっていきたい」と意欲を見せる。また同州は全米で新型コロナの感染率、入院率、死亡率が最も低い割合を維持した州のひとつで「安全・清潔は観光業にとってはもちろん、特に教育旅行を迎えるうえでは非常に重要な要素」と語った。

 最後にデヴィッドソン氏は「オレゴンにはクオリティの高いホテルやMICEにふさわしい素材がそろっている。また雄大な自然やワイナリー巡り、食といった素材はレジャー市場に対しても訴求力があるものだ」とアピール。さらに「オレゴンはすでに観光再開に向けて門戸を開いているということを日本の旅行業界に広く周知したい。そして旅行会社の方々にはぜひとも商品造成をお願いしたい」と熱く訴え、引き続きビジネス、教育旅行、レジャーを3本柱としてプロモーションを展開していく予定だ。