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航空需要回復を見込み採用再開へ JAL23年度内定式、JALグループ22年度下期入社式を対面実施

  • 2022年10月6日

 日本航空(JL/JAL)は10月3日、2023年度入社の新卒内定者対象の内定式をコングレスクエア羽田の会場で実施した。業務企画職では2年ぶり、客室乗務職にとっては3年ぶりの内定式となり、内定者約303名が参加。内定者の内訳は、業務企画職(事務系、数理・IT系、技術系)約100名、自社養成パイロットの運航乗務職は約80名、客室乗務職約120名で、アスリート社員として採用された陸上競技の高良彩花選手、パラ陸上の鈴木雄大選手、スキーの谷地宙選手も参加した。

23年度入社の新卒内定者内定式

コロナ禍で再認識された航空の重要性と社会課題

 JLの赤坂祐二代表取締役社長は「非常に長くコロナの影響を受け、航空業界も大変厳しい状況があったが、ここにきてようやく回復して非常に明るい兆しが見えてきた」と祝辞を切り出した。コロナ禍を過ごした学生生活を労いながら「この歴史的な時期に遭遇したことを前向きに捉えて、今後の人生への教訓と考えて欲しい」と述べた。航空業界は大変厳しい状況を過ごしたが、その中で「人と会うことがいかに大事か、人の出会いに関われる航空業界がいかに大事な仕事であることを改めて気付かされた」と語りかけた。

内定者代表5人がそれぞれ宣誓の言葉を述べた

 さらに赤坂社長はサステナビリティの取り組みに言及し、「航空機が排出するCO2の環境負荷軽減だけでなく、貧困、格差、地域社会などさまざまな社会課題に航空業界ができることは多い。航空事業の回復だけでなく、どうやって社会課題と向き合っていくかを考え、実行していくために皆さんの力を貸して欲しい」と訴えた。最後に「航空業界で働く者は常にポジティブで新しいチャレンジをしていかないといけない。レジリエンスを高め、常に明るく前向きに人生を歩んで欲しい」とエールを送った。

 赤坂社長から内定者代表5人への内定通知書が授与された後、5人から宣誓が述べられた。業務企画職内定者代表の游恵景さんは「2年間で移動が難しい生活を経験し、その大切さを改めて感じている。だからこそ、移動の価値を深く胸に刻み、お客様に寄り添った最高のサービスを提供し、新たな価値の創造に取り組みたい」と力強く宣言した。

インタビューに応える赤坂祐二社長

 報道陣の取材に応じた赤坂社長は、今回全職種での採用再開に踏み切ったのは航空需要の回復を見込んでのことで、今年度中にはコロナ前に戻る見通しだという。水際対策についても「諸外国に比べて厳しい水際対策の緩和を要望していたが、ほぼ完全に緩和されることはありがたいの一言」とコメント。新入社員に望むこととして、「今の若い人は社会課題への関心も高く、学校でも専門的な勉強をしているので、その思いや知識を入社後存分に活用して欲しい」と期待を寄せた。

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