【バルセロナ現地レポート】ホテル代高騰も19年比8割まで回復、マドリードではブルゴスへのAVEが開通
スペイン・バルセロナ在住の斉藤です。スペインでは、日本人観光客の回復は遅れているものの、2022年6月末のデータでは外国人観光客数は750万人を記録し、前年同時期の約3倍となりました。サグラダファミリアの6月末までの入場者数も、コロナ前の2019年比で約8割にまで回復しています。また7月バカンス時期の国内客宿泊数を合わせた数字も回復傾向にあり、観光地のホテルの予約状況はどこもコロナ前の8割以上まで回復しています。マスク着用義務もほとんどなく、バルセロナ市内中心部のカタルーニャ広場は観光客や市民で賑わい、観光地や市民の日常生活はコロナ前の状態に戻っています。
日本でも報道された先だっての山火事は、焼失面積として過去最大の被害となりました。ただし幸いなことに、人気の観光スポットや重要文化財、保存建築物などへの被害はありませんでした。
新型コロナウイルスに関する報道はこのところあまり目にしなくなりましたが、コロナによる入院者数はスペイン全土で8000名以下となっており、かなり落ち着いてきたと言われています。4回目のワクチン接種の開始は本年秋頃を予定しているようです。
スペインへの渡航について
現在スペインは、日本の外務省による渡航レベルは1となっています。EUもしくはスイスを経由地とするスペインへのフライトをご利用の場合、日本の出発空港カウンターで経由国に応じたワクチン接種その他の証明を求められる場合がまだあるようです。上記以外を経由する場合も含め、事前に外務省や大使館関連ホームページ等でも情報をご確認ください。
ロシアによるウクライナ進攻の影響は、スペインのロシアへのエネルギー依存比率がEU加盟他国よりも低いためか、今のところ大きくは見られません。ただし、ヨーロッパの経由地から日本への飛行時間は、迂回の影響で依然として最低3時間以上が余分にかかります。また食品原料や燃料の大幅な値上がりの影響で、この夏ホテル宿泊代金はかなり上昇傾向にあります。バルセロナの例では、これまでのハイシーズン料金の平均に対して約20%値上がりし、平均1ルーム170ユーロ前後からという料金目安となりました。各飲食店も概して10%から20%ほど値段が上がっています。なお、世界情勢や経済状況も考慮すると、宿泊代金が以前のレベルへ戻るのは早くてこの冬になるだろうとの予測が出ています。もしこれから久々のスペイン旅行を、という方々には参考にしていただければと思います。
次ページ >>> マドリード‐ブルゴス間のAVEが開通