豪州の「今」を駐在員の視点から-深刻化するホスピタリティ産業の人手不足

  • 2022年8月29日

オーストラリアで陽性が判明した場合のホテル宿泊

 ハワイなどで帰国前PCR検査で陽性になり帰国が足止めされる問題が日本でもニュースとして取り上げられ始めましたが、ここオーストラリアでも足止めされた話が耳に入ってくるようになりました。ですが、日本でも9月7日からワクチン3回接種を条件に陰性証明書の提出が免除されると発表され、海外旅行の回復を妨げている要因の1つが取り除かれます。

 ワクチン3回接種を終えていなく免除にならない人、現地で発熱等の感染が疑われる症状が出ている人は、引き続き検査を受ける必要がありますが、その検査結果が陽性となった場合、オーストラリアでは「陽性結果が出た検査日から7日間」の自主隔離の義務があります。ニューサウスウェールズ州では、自主隔離の義務に従わない場合、最高で1万1000豪ドルの罰金、または6ヶ月の禁固刑、またはその両方が科せられる重大な犯罪となります。

 旅行者が注意しなくてはいけないのは、オーストラリアの多くのホテルが「新型コロナ陽性者、症状のある人のチェックイン不可」としていることです。ただしこれらのホテルでも、ごく一部を除いて「既に滞在中の宿泊者が検査で陽性、症状が出た場合、引き続き滞在することを認める」としています。滞在ホテルのチェックアウト前に検査結果が分かるようにし、万が一陽性となった場合は滞在中のホテルを延泊して自主隔離を行えるようにした方が良いでしょう。チェックアウト後に陽性結果が出た場合、最悪路頭に迷うことになりかねませんので、ご注意ください。

 今年2月より日本からオーストラリアへ観光旅行が可能となりましたが、現時点ではオーストラリアの受け入れ側から期待したものとは程遠い結果となっており、想像以上にまだ日本人の海外旅行回復には時間がかかるなという印象です。最新のニュースでは、ワクチンの3回接種を条件としたPCR検査免除のほかにも、入国人数制限の拡大、外国人個人客の受入れ再開等が検討されていると聞いています。更なる水際対策の緩和が進み、コロナ以前のような日豪双方の自由で活発な旅行往来が、早期に再び訪れることを願っています。

本稿はトランスオービット・オーストラリア ジェネラルマネージャーの日賀野誠氏よりご寄稿いただいています。
※2022年8月25日(現地時間)現在の情報です。

株式会社トランスオービット
米国本土・ハワイ・カナダ・オーストラリア・韓国に現地法人を有するランドオペレーター
http://www.transorbit.co.jp/

お問い合わせ・お見積りは以下のフォームよりお願いいたします
http://www.transorbit.co.jp/contact/