全ての世代、初心者から上級者までエンジョイできるクルーズ
旅行会社は「ワンランク上」の提案を

客室はニーズに応じて多様に細分化
プラス1万円でスイート客室も

スイートルームの客室の一例

　客室の選択肢は豊富だ。一般客室の内側から海側、バルコニーはもちろん、スイートルームもカジュアルなタイプや4人利用可能な家族向けなど、客層やニーズの細分化に対応すべく多様なカテゴリーに分けられている。

　そうしたなか、提案してみたいのがスイートルームの利用だ。その理由のひとつが付随するサービスとクオリティに対する価格である。例えばシルバージュニアスイート（25.6＋7.5平米）の場合、シルバークラスと呼ばれるカテゴリーに入る。

スイートルームのリビング

　このクラスはスイートクラスの中では一番手ごろな値段ではあるがシルバークラス専用のレストランとスイート専用プールの利用、ワンランク上のアメニティやバスローブなどが付いて一般の客室から1人当たり1泊プラス1万円前後の追加料金ほどで利用できるスイートクラスの初級者のようなカテゴリーである。

　また、家族利用の場合は複数部屋を取るなら、スイートルームの方がコスト的には使い勝手もいい場合もある。気軽なスイートデビューは、カジュアル船だからこそ実現できる価格帯でもありハードルの低さといえる。

アメニティはロクシタン。そのほか選べる枕や乗船日にはフルーツのサービスも ©ロイヤル・カリビアン・インターナショナル

　さらにスイートルームの特典として、シアターでの特別席の利用や一部アトラクションの優先利用などがある。さらにカテゴリーに応じて一般客室の利用者は立ち入りできない、スイート客室専用のレストランやラウンジ、プールの利用なども付く。このスイート専用エリアは一般の共用エリアとは一線を画した静かで落ち着いた雰囲気で広々としており、非常にゆったりとくつろげるのが魅力だ。

　商品造成の際に「ワンランク上の旅」として差別化を図ることもできる。一般客室エリアの賑やかさとは一線を引きたい、静かにゆっくりと過ごしたいというニーズや、ハネムーナーや記念日などハレの日の旅行などにぜひすすめてみてもいいだろう。

シルバークラス専用レストラン ©ロイヤル・カリビアン・インターナショナル

　スイート利用でなくとも、一般客室でも「ロイヤルプレミア・プログラム」として、1日辺り1人15ドルの追加料金でメインダイニングの優先利用やスイート専用のプール利用、シアターでの優先席といったサービスを受けられるプログラムもあるので、顧客の予算やニーズに応じて提案したい。

　ミキ・ツーリストによると、現在ロイヤル・カリビアン・インターナショナル全体の利用者の平均年齢層は40代だという。敷居が高く感じられがちなクルーズだが、このショートクルーズは日程的にも参加しやすく、またコースによっては、内側1人当たり1泊1万円代（1室2名利用時）からと、20～30代でも手の届く価格帯であろう。リピーターを育てる意味でも、入門にふさわしい客船を存分に活用していきたい。

ロイヤル・カリビアン・クルーズ
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