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週間ランキング、1位は京王観光、ANA・JAL決算や福岡/ホノルル線復活も

[総評] 長いゴルデンウィークが明けて初めてのランキングですが、皆様は10日間をどのように過ごされたでしょうか。もちろん出勤なさった方もいらっしゃったでしょうし、このチャンスを生かして国内外に旅行された方もおられるでしょう。願わくば、当たり前のようにサービス残業ならぬ休日出勤をさせられた、というような方がいらっしゃらないといいのですが、そういう会社もあるのでしょうか。

 私はというと1泊だけ国内で出かけ、残りの時間は仕事というか自習というかに時間を割いたり、あるいは夏に向けて家の網戸を張り替えたり収納棚をDIYしてみたりと、なかなか有意義な時間を過ごすことができました。我が家の甘えん坊の猫も、人間がやたらと家にいるということでずいぶん楽しそうにしており、逆に今は反動でストレスを感じていそうですが、そういうような変化もありました。

 例年ですと、ゴルデンウィーク期間中の出勤日にいつもはなかなか手がつけられないような仕事を片付けることができますので、その意味では10日間の連続休暇は「ありがた迷惑」の感もあるものの、一方では時間があるがゆえに起きることもあると実感しました。

 また、業況に目を向けると、全日空(NH)と日本航空(JL)の利用実績では、国際線旅客数は2社合計で2.9%増とさほど伸びなかったものの、国内線は14.4%増と結構な数字となっています。方面別利用率も軒並み10ポイント前後向上していますし、旅行業界としては特需を享受したといえるのではないでしょうか。

 さて、今週のランキング1位は京王観光がJR券の不正問題に関して公表した報告書の記事でした。話題の特性からいって当然の結果であって順位自体に特段の感想はありませんが、個人的にはどちらかというと、報告書に登場する当事者たちがどのような方々で、手を染めはじめたころ、当たり前になっていたころ、そして発覚してから、それぞれどのような心境であったか、といったことが小説的な興味を含めて気になってしまいます。

 人間は弱い生き物であって高潔に生きられる人ばかりではないでしょうし、一昨年のてるみくらぶ(もう2年も経ってしまいました)の関係者もそうですが、どうしてそんなことをしてしまったのか、できたのか、葛藤はなかったのか、後々の教訓のためにも話を聞いてみたいものです。

 また、もう少し現実的な関心としては、本当に京王観光の西日本地区3支店のみでしか発生していなかったのか、という疑念が消えません。今回の報告書では、少なくとも25年から30年前にはすでに不正行為が編み出されていたとされており、福岡支店については大阪支店から異動した人物が不正行為を継続したということで、京王観光内では報告書の通り「手口が他地域へ広がることはありませんでした」であっても、社外は分からないわけです。

 そもそも京王観光でしか思いつけない手口でもないわけで、このあたりはJR側が更なる調査をするかもしれません。また今後についても、別の視点からすれば今回の不正の鍵となった「検札」というプロセスは前近代的であり、それらの見直しに議論が進む可能性もあるのではないかと思います。

 今週はこのほか、3位にハワイアン航空(HA)が福岡に再就航する計画であることをお伝えした記事がランクインしました。福岡/ホノルル線はデルタ航空(DL)とHAが出たり入ったりを繰り返していますが、今度こそ持続的に運航することができるでしょうか。

 昨今は首都圏からのオーストラリア路線が増加し、また関空からの欧米線も数を増やすなどネットワークの拡大が続き、福岡やその他の地方空港でも是非こうした流れに乗ってさらに国際線網が充実してほしいところであり、そのためにも今回のHAのような路線が関係者の力を結集することによって安定飛行を実現してほしいと願っています。(松本)

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