知る人ぞ知る英国・ウェールズのブームじわり
歴史、城、水辺、美食と魅力満載の企画要素とは?[PR]
知的好奇心くすぐるポイントが目白押し
ウェールズはケルト人がブリテン島に来た紀元前5世紀ごろから独自の文化を築いてきたが、エドワード1世の猛攻によってイングランドの支配下に置かれるようになった歴史がある。イングランドの威厳を示し、ウェールズの反乱軍を制圧するために築かれた堅牢な4つの城、コンウィ城・カナーヴォン城・ビューマリス城・ハーレック城は環状に配置されていることからアイアンリング(鉄の輪)と呼ばれ、「グウィネズのエドワード1世の城郭と市壁」として世界遺産に登録されている。
ブリテン島とアングルシー島を隔てるメナイ海峡の南岸にあるカナーヴォン城もそのひとつ。ウェールズ公の称号(プリンス・オブ・ウェールズ)を自らの息子に授けた城であり、英国王室の第一皇子の戴冠式をカナーヴォン城で行う伝統は、今も受け継がれている。実際、1969年にはチャールズ皇太子の叙位式典も行われた。城の中にはウェールズの歴史が学べる展示もあるので、エピソードを含めて企画の中に組み込んでおきたい。
アングルシーにある港町ホリーヘッドはウィリアム王子とキャサリン妃が新婚時代に住んでいた場所としても訴求できるだろう。アングルシー城の南東側には、アイアンリングの一つである世界遺産のビューマリス城がそびえ、青い夜光虫が海を彩りオーロラが現れる神秘的なスポット、ペンモンも隠れ家的な魅力にあふれる。
大人のゆったりとした旅には、カントリーサイドとリゾートの組み合わせの提案も有効である。コンウィの北、アイリッシュ湾に面する海辺のリゾートがスランドゥドゥノである。海沿いではロマンチックな散歩も楽しめる。誰もが夢中になった「不思議の国のアリス」が生まれたのもこちら。街なかにはアリスの物語の登場キャラクターの銅像があちらこちらに。
スランドゥドゥノをはじめ、ウェールズは歌の国としても有名だ。鉱山・スレート採掘の労働者が地上に出たときの開放感から大らかに歌ったことが起源といわれる。地元の人々が集い、教会で歌い継がれてきた男声合唱団の歌声は、深い伝統と歴史に育まれた本物の芸術。ツアーに組み込んで地元の人たちと触れ合うのも楽しみだ。
次ページ>>>蒸気機関車で優雅なアフタヌーンティー