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スクート日本支社長に元エアアジアの坪川氏-路線拡充方針も

  • 2013年2月26日

▽日本路線の業績「予想以上」、日本路線は少なくとも2地点に

 就航から約4ヶ月が経過した成田/台北/シンガポール線について、TZ営業本部長のスティーブン・グリーンウェイ氏は「(業績は)予想以上」と説明する。同路線は先に就航していた台北/シンガポール線を延伸したもので、特に台湾市場が好調。日本は準備期間が短かったので「もう少し時間がかかる」ものの、それでも「現状には大変満足している」という。

 運航実績としては、成田/台北間、台北/シンガポール間のそれぞれの区間で需要が強く、全体で75%程度のシェア。成田/シンガポール間での利用は25%程度という。

 今後の日本での路線展開は、現在は4機体制で今年受領するのも1機のみという機材数の制約があるが、「今後数年で、最低でも(成田を含めて)2地点には就航したい」と明言。また、成田線の直行便化も当然の目標と語った。

 一方、国内線就航の可能性についての質問に対しては、TZがシンガポールをハブとした成長戦略を掲げていることに加え、日本でのLCCの競争が激しいこと、羽田や伊丹への就航が困難であることから否定。ただし、シンガポール航空(SQ)やシルクエアー(MI)、タイガーエアウェイズ(TR)などとはインターライン契約を締結しているところで、日本の航空会社とも協議しているという。また、坪川氏はLCC同士のコードシェアの可能性も探ると語った。

 このほか、旅行会社経由の販売は現状で70%程度で、グリーンウェイ氏によると「広告費用が高いので旅行会社経由の方が費用対効果が高い」ため。しかし、今後については今後はピーチ・アビエーション(MM)やジェットスター・ジャパン(GK)、エアアジア・ジャパン(JW)が事業を拡大するにつれて、消費者がオンライン予約に慣れ、直販比率が伸びるとの予測だ。

 これについて坪川氏は、日本への就航当初からGDSと契約し、BSPに加盟したLCCはTZが初めてであり、TZは日本市場を重視していると強調。ただし、現在は過渡期であり、流通形態や商習慣の変化、消費者のトレンドに合わせて柔軟に対応していく必要があると語った。