欧州の十字路スロベニア、アルプスからアドリア海の見どころ

  • 2010年7月6日

 独立から20年を経ずして、2008年に旧社会主義国で初の欧州連合(EU)議長国の任を担うほどの発展を遂げたスロベニア。ホテルや観光地でのインフラ整備も充実している。しかも、国土の35%がEUの定める環境ネットワーク「Natura2000」の自然保護エリアに指定されている。つまり、旅行者にとっては自然が豊富で美しい見どころが多い国なのだ。なかでも見逃せない素材となる避暑地ブレッド、首都リュブリャナ、カルス地方の鍾乳洞、そしてアドリア海に面したピランの魅力を伝えよう。


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取材協力:スロベニア観光局
取材:竹井智

  • ブレッド島への渡し舟はマリア・テレジアの統治下、彼女が村人に渡しの独占権を与えたのがはじまり。今も伝統は引き継がれ、手漕ぎで旅人をブレッド島へと運ぶ

    ブレッド島への渡し

  • ブレッド島にある教会で、17世紀に現在の姿となった。「鳴らすと願いが叶う」という伝説の鐘があり、訪れる人々は皆、この鐘を鳴らしていく

    聖マリア教会

  • 教会へ続く階段は98段。新郎が新婦を抱えながら登る伝統がある。見た目以上にきつく、新郎は身体を鍛え、新婦はダイエットに励んで式の当日を迎えるとか

    教会へ続く階段

  • 湖畔のホテル・パークからの眺め。このブレッド城の展望台から眺めるブレッドの風景は一見の価値あり

    頂きに位置するブレッド城

  • ブレッドにほど近いボーヒン(ボヒニ)は、アルプスへの登山やハイキングの起点となる街だ。気軽なハイキングとして、おすすめなのがサヴィツア滝へのルート。往復約1時間で、渓谷美が堪能できる

    サヴィツア滝

  • 首都を流れるリュブリャナ川には観光船が航行しており、旧市街の街並みを川面から眺めることができる

    川面から眺める三本橋

  • 三本橋のすぐ近くにある青空市。庶民の活気を感じるには、ここが一番。生鮮品から衣類、花々まで、なんでもあり

    リュブリャナの青空市

  • スロベニアにおけるキリスト教の歴史を彫り込んでおり、歴代の司教などが描かれている

    リュブリャナ大聖堂の扉

  • 大聖堂の内部は重厚に装飾されており、荘厳な雰囲気を醸している。地元の人々が絶えず訪れるため、見学は静かに

    大聖堂の内部

  • 独立から20年を経ていない中欧の国というと、ファシリティやインフラの整備が不安になるが、スロベニアは心配無用だ。シャワーや空調の温度調整も細かくできて、快適に過ごせた。これはリュブリャナで宿泊した「ホテル・レブ」

    ホテルの客室

  • シュコツィアン洞窟群では、前半部分はこのような鍾乳石による造形を楽しむことができる。この洞窟は、スロベニア唯一の世界遺産でもある

    シュコツィアン洞窟群

  • シュコツィアン洞窟の後半は、洞窟内を流れるレカ川の迫力ある動きを眺める。水量が多いときは流れが岩にぶつかり、霧が立ちこめるほど

    地底を流れる川

  • かつてハプスブルグ家が寵愛した名馬リピツァーナ種は、リピツァという街で交配し、生み出された

    名馬リピツァーナ種

  • イストラ半島の伝統的な農家が保存されていると聞き、見学に訪れた。600年前に建てられたこの家は、1階が納屋で2階が住居になっている。「トナの家」にて

    オリーブオイルの絞り器

  • スロベニアはワインの名産地としても知られている。オリジナルの品種を使った、個性的なワインも多い。ワイナリーのなかには、テイスティングもできるブティック形式の経営をするところも出てきた

    ワインテイスティング

  • 鮮度の良い素材をいかして調理するのがスロベニア風。レストランでのサービスも抜群。魚料理が多いので、日本人旅行者も楽しめる

    美味なる食事

  • とあるレストランで、調理前に見せてくれた白トリュフと自然のアスパラガス。アスパラガスは日本のものと違い、非常に苦みがあった。白トリュフの芳香については、説明不要だろう

    白トリュフとアスパラガス

  • イストラ半島で醸造された地元ワインを味わう。スロベニアではほとんどの産地で、白も赤も醸造している

    地元産のワイン

  • イストラ半島の付け根部分に、わずか46.6キロメートルだけ海岸線を持つスロベニア。しかし、その表情は豊かだ。ここは中世の街並みが残る漁師町ピラン

    ピランの街並み

  • ピラン出身の作曲家ジュゼッペ・タルティーニの名を冠した、街の中心部にある広場。今は自動車の乗り入れが禁止されており、15分ほど離れた駐車場からシャトルバスか徒歩で訪れる

    タルティーニ広場