【上海現地レポート】業界により回復にばらつき、航空は順調も宿泊が低調に
航空業界も順調に回復しています
海南が上海や北京などの都市の低リスク地域の管理を緩和したため、上海と三亜間のフライトはすぐに回復し、「上海から三亜へのフライトは満員で、航空会社は支援のためにより大きな飛行機に乗り換えた。」というニュースが話題になりました。海南は夏のレジャーに最も人気のある観光地です。6月末には、全国から海南を訪れる乗客数が6月中旬に比べてほぼ倍増し、その中でも上海・三亜の乗客数は1.5倍近くと大幅に増加しました。ホテルの予約も2019年の同時期を上回りました。中国の国際線の運航能力は大幅に低下しているものの、国内市場の需要は旺盛であり、航空業界全体が活気に満ちています。
6月下旬には、中国発の国際線旅客便数が前月(5月下旬)比5.7%増加、中国への国際線旅客便数も7.8%増加し、国際線全体が回復し始めました。ゆっくりとした上昇傾向であるものの、今年の5月と比較して、6月の中国発着全ての国際旅客便数は6.8%増加し、そのうち中国着の旅客便数は10.8%増加しました。
また、主要都市の入国検疫政策も大幅に緩和されました。これにはインバウンド需要に対応するための集中検疫時間の短縮が含まれます。その後、これらの政策は全国のより多くの都市にも展開されました。さらに、東南アジア諸国の中国大使館と領事館は、外国人が中国に行くためのビザ申請手続きの再会を調整し始めています。親戚を訪ねたり、仕事をするためのビザを直接申請することができます。
韓国、香港、台湾は、中国本土の観光客の受け入れを待ち望んでいますが、おそらく本格的な再開は2023年以降でしょう。2019年には、海外を旅行する中国人の数は1億5500万人に達しました。将来このレベルに再び達するまでどれだけ時間が掛かるかわかりませんが、国境が完全に開放され、旅行需要が急増すれば、その日はそれほど遠くないかもしれません。
最後に現行の上海市の隔離政策について
上海市は6月30日より、国外から上海に入境する全ての者に、7日間の隔離施設での集中隔離+3日間の自宅健康観察を一律実施しています。健康観察期間中を含めて検査結果が陽性に転じた場合、陽性が確定された日から遡って4日の間に、当該陽性者と会食等濃厚接触を行ったと判断された人については、濃厚接触者として最後の接触の日から数えて、一般的に7日間の集中隔離+3日間の自宅健康観察の対象となります。