フランス、3年ぶり「SAKIDORI FRANCE」を開催、プロヴァンス地方はラグビーW杯を軸に観光プロモーション
プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地方はラグビー開催地をPR
今回の「SAKIDORI FRANCE」を機に、プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地方観光局はメディア向けに記者会見を実施した。フランス観光開発機構では観光リカバリー政策として、海外市場に対しては2023年のラグビーW杯、2024年のパリ・オリンピック&パラリンピックをフックとして観光プロモーションをおこなうことを発表しており、このたびの同地方による会見もこの方策の一環だ。
会見では同観光局マーケティング・ディレクターのヤニック・ル・マガデュール氏が、プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地方について紹介。同地方はパリに次ぐフランス第2の観光地域であり、2019年の国外旅行者の宿泊数は約700万泊でそのうち日本人客は12万1000泊。ニースやマルセイユ、トゥーロン、プロヴァンス地方の奥座敷ともいえるリュベロンなど、日本市場で人気の高い目的地が集まること、さらに2021年にユネスコ世界遺産に新たに登録された「リヴィエラの冬季保養都市ニース」をはじめ、世界遺産が7カ所を有するといった魅力があることを述べた。
また現在、同地方への観光客は2020年からスイス、ベルギーを中心とする近隣ヨーロッパ諸国を中心に戻りはじめており、ロングホールについては夏以降のアメリカ市場の戻りが顕著であるという。日本市場も5月頃からFITを中心に徐々に観光客の戻りが見られているが、「日本や韓国市場についての本格的な動きは夏以降を期待している」という。
この会見では、元ラグビー日本代表で東芝ブレイブルーパス東京の大野均氏もゲストして登場。6月に日本代表が試合をおこなう都市や地域を視察した大野氏は、9月17日に日本対イングランド戦がおこなわれるニースのスタジアム「スタッド・ド・ニース」について、「2015年のイギリス大会で日本が南アフリカに勝利した時のスタジアムに雰囲気が似ており、なにかやってくれるのではという期待を抱いた」と語ったうえで、「客席からの試合も見やすく、料理もすべてがおいしい」と観客目線での魅力についてもコメント。
ラグビーW杯の日本戦は9月10日、28日にトゥールーズ、17日にニース、10月8日にナントでの試合が組まれているほか、日本チームが準々決勝まで勝ち進めばマルセイユで試合がおこなわれることになっており、ル・マガデュール氏は「日本チームにはぜひとも勝ち進んでニースとマルセイユで試合をおこなうとともに、大勢の日本人サポーターに我々の地方を訪れていただきたい」と語った。