インフルエンサーマッチングサービスから考えるSNS活用のヒント―SOCIALPORT 齋藤英一氏
インフルエンサーのキャスティングを支援し
インスタ活用の最適解へと導くサービスを提供
齋藤 取引先はオークラニッコーホテルズ、ロイヤルパークホテルズ、星野リゾートなど大手ホテルチェーンから老舗旅館まで約120社で、まだまだ増やす余地大です。SOCIALPORTの知名度が低くこの規模ですが、時代にフィットしている実感があり、サービスの存在を知ってさえもらえば、ビジネス向上に役立ててもらえると確信しています。
湯布院の高級ヴィラホテル「zakuro」は、サービス開始時からの顧客であり定期的にサービスを利用いただく中で、招待インフルエンサーのインスタを見てホテルに直接予約する宿泊客を獲得しています。
齋藤 宿の魅力をしっかり理解した上で直接予約をして宿泊してもらえるという意味において、十数パーセントのコストを払ってOTAで宿泊客をかき集めるより効果的との見方ができます。OTAは価格コンテストであり、顧客情報も持っていかれる。ならばSOCIALPORTでマッチングしたインフルエンサーを活用し、公式ホームページへの誘導ならびにダイレクトブッキング促進を狙う方が正解だと理解してもらえるよう努力していくつもりです。
齋藤 インフルエンサーの利用だけでなく、公式アカウントの運営もうまくいっていないケースが大変多い。自己満足的に伝えたいことを発信するに留まり、消費者目線から見るとビジュアルも宣材写真ばかりでつまらない。これでは消費者のニーズとのギャップが大きくなってしまいます。
齋藤 徹底してブランディングのためだけにアカウントを運用する手はあります。統一した世界観を作り上げて魅せる。しかしそこまでインスタに投資できるかが問題です。いっそ公式アカウントを止めるのも選択肢です。続けても、フォロワー数増加のKPIを課された担当者が疲弊して、料理の話題からスタッフの集合写真、野良猫の写真が混在する支離滅裂な内容になりかねません。
公式アカウントを続けるなら割り切ることです。割り切り方は、たとえば公式インスタを実際に宿泊した方が素敵な写真を投稿するためのギャラリー機能に徹するといった方法はあるでしょう。
公式アカウントに課題を抱える宿泊施設が多いため、当社では公式アカウントを預かって運営するサービスを準備中で、アカウントのフォロワーを増やし、直接予約の増加とOTA依存の軽減を図るお手伝いをします。実証として我々が預かった公式アカウントでは、ホームページ予約への流入が13倍に増えて大変驚かれています。