JATA視察団、ハワイ州知事らと会談 夏までにパッケージツアー再開へ

(ホノルル発:高石麻美) 日本旅行業協会(JATA)は4月3日、ハワイ州観光局とアウトリガー・ホテルズ&リゾーツの協力のもとハワイに視察団を派遣し、翌4日から5日にかけて、ハワイ州の観光行政関係者や業界関係者と意見交換を行った。

ホノルルのワシントンプレイスで開催されたJATA視察団とイゲ州知事との会談

※ハワイでは3月26日より屋内でのマスク着用義務が解除された

 視察団は現地時間4日午前にハワイ州議会上下院議員議長、午後にホノルル市長、マウイ郡長、ハワイ郡長とのミーティングを開催。5日午後にはハワイ州のデビッド・イゲ知事と会談した。団長を務めるJATA会長の高橋広行氏(高ははしごだか)は、4月1日に外務省の感染症情報険度レベルが3から2に引き下げられたことを受け、今年の夏までに各旅行会社がハワイ行きの旅行商品を造成するとの意向を表明。ハワイ側に向けては、日本人旅行者が安全・安心に旅行ができるよう、受け入れ体制を整えることを求めた。

イゲ州知事

 これに対しハワイの要人らは、揃って日本市場の重要性は変わることはなく、ハワイの人々が大切にする「アロハ・スピリット」や「マラマハワイ」という考えを尊重する日本人旅行者の復活を待ち望んでいると回答。ハワイはコロナの罹患率も低く、ワクチン接種率もほぼ80%となり、医療体制も整っていることを強調し、受け入れ体制が万全であることを伝えた。イゲ州知事は「ハワイの旅行関係者と話すといつも出てくるのが、『日本の旅行者はいつ戻ってくるのか』という質問。ハワイ全体が日本の方々に安全に戻ってきていただけるよう、どんな手伝いでもするつもりだ」と述べた。

 また、視察団は在ホノルル日本総領事館も訪問。総領事の青木豊氏からはハワイと日本の感染状況と規制緩和の状況が説明された。高橋会長は青木総領事に対し、入国者数の上限が企画旅行の販売再開時の障壁になることが最大の懸念点だとして、需給バランスを見極めた上限の拡大を強く要望した。

高橋会長

 5日夜には、ハワイ・コンベンション・センターにて、現地の主要なホテルやアクティビティの運営会社など観光産業の関係者ら約170名を招いたレセプションが開催された。コロナ禍以降、ハワイでも業界関係者が一堂に会する機会はなかったといい、久しぶりの再会で近況を報告しあう姿が見られた。高橋会長は、「安心・安全だけでなく、現地の人々が日本人旅行者を歓迎する雰囲気にあることも確認でき、非常に意義のある訪問になった」と語り、国際往来再開への意欲を示した。

※視察の詳細は後日掲載予定