デルタ、LAXでヘッドハウスオープンへ、新顔認証技術や大規模ラウンジも披露

  • 2022年4月5日

 デルタ航空(DL)は、このほどロセンゼルス国際空港(LAX)のターミナル2(T2)とターミナル3(T3)の間に2022年4月20日オープン予定のセントラル・ヘッドハウスでテープカットセレモニーを開催した。セレモニーにはDL・CEOのエド・バスティアン氏やロサンゼルス市長のエリック・ガルセッティ氏、そのほかロサンゼルス市、ロセンゼルス・ワールド・エアポート(LAWA)の役員らが出席し、LAXのターミナル改造プロジェクト「デルタ・スカイウェイ」の最初の主要フェーズ完了を祝った。

テープカットでハサミを持つのはデルタ航空CEOエド・バスティアン氏(左)とロサンゼルス市長エリック・ガルセッティ氏(右)

 2028年の五輪開催に向けてインフラ整備を進めるロサンザルス市にとっても空の玄関口を利用する顧客のエクスペリエンス向上は大きな課題であり、今回のDLのヘッドハウスのオープンは大きなモーメントとなる。セレモニーの冒頭に登壇したのはロサンゼルス市長のエリック・ガルセッティ氏は「ヘッドハウスのオープンは、DLとロサンゼルス国際空港を運営するLAWAが23億円を投じて進めてきた『デルタ・スカイウェイ』プロジェクトの中で、空港の利便性向上に大きな意味を持つ」と述べた。

 チェックイン、保安検査場、手荷物受取所を一カ所に集約したセントラル・ヘッドハウスでは、米国運輸保安局(TSA)との連携により新しい顔認証技術を使ったデジタルIDにより完全にハンズフリーでおこなえるようになるほか、保安検査場が拡大されたことによりチェックインから搭乗口までの移動時間が短縮される。

ヘッドハウスの入り口。セレモニーの日にはチェックインのサインが

32のセルフサービスキオスクと46のチェックインブースが並ぶ

 2022年4月20日には、保安検査場の14つのうち7つが開き、遅くとも夏後半までにはすべてが使用可能になる予定だ。また、「デルタ・スカイウェイ」プロジェクトは、2023年にはT2とT3を統合して、120万スクエアフィート(約11.1万平方メートル)27ゲートを有する施設となり、トム・ブラッドレー国際線ターミナルとも連絡ブリッジでスムーズに繋がることになる。

ブースの背後に、フライト情報やLAXの映像などが写し出される

新しい手荷物受取所もモダン

 DL・CEOのエド・バスティアン氏は、「DLでは120億ドルを投じてLAXはじめシアトル、ニューヨーク・ラガーディアのハブ空港で改装プロジェクトに取り組んでおり、西海岸のハブ空港であるLAXでは10年以上前から、長年施設の近代化と顧客エクスペリエンスの向上に取り組んできたが、LAWAはじめ様々な協力を得て今日の日を迎えることができた」とコメント。

デルタ航空CEOエド・バスティアン氏

 また、LAWA・CEOのジャスティン・エラバッチ氏は「新しいヘッドハウスは、顧客に革新的な体験をもたらす」と、その機能性やデザインの高さについて触れた。また、最後に再びロセンゼルス市長のエリック・ガルセッティ氏が、当プロジェクトはコロナ禍を乗り込えて18ヶ月早く完了しており、オープンに貢献したエンジニアや現場担当者たちにも感謝の念を述べ、会場全体が拍手で賛辞を送った。

エントランスからモダンなデザインが際立つデルタ スカイクラブ・アット・ラックス

ラウンジには、仕事に集中できる個人ブースも

 さらにヘッドハウスのオープンと同時に、3万平方フィート(約2787平方メートル)を超える広さの空港ラウンジ「デルタ スカイクラブ・アット・ラックス」も新規オープンする。エントランスから高級感のあるデザインで、室内から通年利用できる屋外の「スカイデッキ」に続いており、そこから一望する眺めに、旅の高揚感が増すことは間違いなしだ。コロナの規制解除が進み、現在運休しているHND/LAX線の1日も早い復活が望まれる。

デルタ スカイクラブ・アット・ラックスのスカイデッキからの眺め

取材:小野アムスデン道子
※訂正案内(編集部 2022年4月6日9時10分)
訂正箇所:第4段落第2文
誤:トム・ブラッドレー国際空港

正:トム・ブラッドレー国際線ターミナル
お詫びして訂正いたします。