【ローマ現地レポート】コロナ不況下にもかかわらずオープンした元気なホテル
Double Tree by Hilton Rome Monti
1件目は「Double Tree by Hilton Rome Monti」(4つ星)です。このホテルは、ローマの7大聖堂の1つであるサンタ・マリア・マッジョーレ教会のすぐ近くにあり、ローマの中央駅であるテルミニ駅から徒歩5分という抜群のロケーションに2021年4月オープンしました。先進的なファッション性にあふれるショップやレストランのあるモンティ地区にピッタリのロビーと、周辺のオフィスなどで働く多くの人に利用されるカフェが魅力のこのホテルは、7階建てで部屋数は133部屋(うちスイート9部屋)になります。
部屋の限られたスペースを有効に利用するミニマルデザインとパブリックスペースのローマを彷彿させるデザインがうまく溶け合っている印象です。
施設を案内してくれたホテル・マネージャーとセールス・マネージャーからは、コロナ不況に負けない気概を感じることができ、これが、ホテルのオープンを1年ずらしたものの、2021年の夏にヨーロッパ域内から多くの観光客に利用され、高い稼働率を達成できた理由のようです。
スーペリアルームからスリッパと歯ブラシセットを部屋に用意してくれることやカフェではスターバックスのようにエスプレッソではなくアメリカン・コーヒーをテイクアウトできることも日本人観光客への魅力かもしれません。
W Rome
2件目は「W Rome」(5つ星)です。5つ星ホテルが立ち並ぶヴェネト通りから小道を入ったところにある、2021年12月にオープンしたばかりのW Romeに入ってまず気が付くことは、ロビーが「リビングルーム」と呼ばれているように、ホテルに入った気がしないという点です。まるでどこかのギャラリーのような雰囲気です。そして、このロビーの奥にあるパブリックスペース用のトイレが「オールジェンダートイレ」ということには正直驚いてしまいました。先端を走っていることのあらわれでしょうが、W Hotelを初めて利用されるお客様にはホテルの特徴として事前に案内すると良いのではないかと思います。
ロビーを過ぎた後にあるレセプションのあるスペースは、壁に古代ローマ時代の風景がフレスコ画で描かれ、Welcome deskが競争馬車の車をかたどったデザインといった凝りようです。
W Romeはスイートルーム専用の棟とそれ以外の本館の2つの棟に分かれていて、スイートルーム棟は2022年3月にオープンする予定です。5階建てで部屋数は162部屋(うちスイート14部屋)になります。4月にオープン予定の本館屋上のバーではドリンクを飲みながらローマの景色を楽しむことができます。
ミシュラン2つ星をとったチッチョ・スルターノ氏がパートナー・シェフをつとめるレストラン「ジャーノ」では、ローマにいながらシチリア風料理を味わえることも魅力です。
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