【香港現地レポート】コロナ対策により、対照的な状況の香港とマカオ
観光市場に影響を与える香港のコロナ対策
香港は2021年9月にワクチン接種率70%を達成することを計画していましたが、現在の接種率はわずか40%です。2019年、香港居住者750万人による旅行の総回数は9000万回に達し、約265億米ドルの観光支出により、香港は世界で11番目に大きな観光客ソースになりました。東南アジア、中国、台湾の観光客は週末に短距離旅行をすることがよくありますが、香港の人々は長距離旅行を好み、ヨーロッパ、北アメリカ、オーストラリアなどの目的地を好みます。
しかしコロナ流行以降、香港居住者はさまざまな場所で実施されている旅行制限と検疫政策のために、旅行をほぼすべて禁止されています。香港ではワクチン接種を完了した旅行者でもホテル代金を自己負担で7〜21日間の隔離が必要になります。これらの安全対策は感染率を低く抑えることに成功していますが、国際観光を再開するための計画は繰り返し棚上げされています。香港は昨年からシンガポールとの「トラベルバブル」を積極的に推進してきましたが、繰り返すコロナ流行により、この計画も繰り返し延期されました。
旅行再開とワクチン接種は密接に関わっていますが、ワクチンに関する多くの情報が広まっており香港の住民の多くはワクチン接種を受けておらず、このままワクチン接種率が上がらなければ海外旅行の可能性はさらに低くなります。
現在のコロナ感染対策状況
2021年4月、香港政府はワクチン接種を完了した地元住民に対する制限を緩和、8月9日さらなる調整を行い、ワクチン接種を完了した非地元住民に国境を開放しました。ニュージーランド、オーストラリア、中国、マカオなどの感染リスクの低い地域からは、地元住民であるかどうかに関係なく、出発前72時間以内のPCR検査の陰性証明とホテルの検疫確認票を利用して香港に入ることができます。ワクチン接種を完了した乗客は7日間隔離され、未接種の乗客は14日間隔離が必要になります。
米国、シンガポール、フランス、ドイツ、カナダなどの中リスク地域の場合、香港居住者とワクチン接種を完了した者は香港に入ることができます。ワクチン接種を受けていない居住者は21日間隔離の必要があり、接種を完了した居住者は14日間隔離隔離の上、さらに7日間の自宅隔離が必要です。