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【メキシコシティ・カンクン現地レポート】「VIVA MEXICO!」コロナ下で迎えた2度目の独立記念日

~メキシコシティ~

 毎年9月16日はメキシコの独立記念日です。そのため9月は「MES DE PATRIA(祖国の月)」とも呼ばれ、8月下旬から9月中旬にかけてビルの建物に国旗を吊るしたり、ビルのライトをメキシコの国旗の色(赤・白・緑)に照らしたり、車の窓等に国旗を飾ったりと、街がメキシコカラーでいっぱいになります。メキシコの人々の愛国心が伝わってくる、メキシコ全土が熱くなる時期です。

繁華街ソナロサ地区の路上で独立記念日のグッズを販売する人

屋台で売られるメキシコカラーのグッズ

 例年、独立記念日の前夜(9月15日)23時から各地域で大勢の国民が集まり、独立の式典が行われます。各州では、州政府のオフィスにて州知事が、各市では市長がそれぞれ式典を行います。メキシコシティは首都であり、ソカロ広場に面して国立宮殿があるため、大統領が式典に参加します。ソカロ広場は別名「憲法広場」と呼ばれ、周りには大統領府や市庁舎など政治的に重要な建物が多く並ぶメキシコシティの中心地で、観光にも人気のスポットです。

 前夜祭当日、ソカロ広場には溢れんばかりの人々が集まります。式典の目玉は「GRITO(独立の叫び)」です。大統領が国旗を持って国立宮殿の中央にあるバルコニーに現れ、鐘を鳴らし、独立に貢献した人々の名前、最後に「VIVA MEXICO(メキシコ万歳)!」と叫びます。大統領に続いて集まった民衆も「VIVA(万歳)!」と大声で叫びます。その後には花火が打ち上がり、メキシコ中が大変盛り上がります。

 しかしながら、今年も昨年に引き続きコロナの影響で民衆なしでの開催となり、例年とは異なる趣向となりました。最初にアニメーションによるメキシコ独立までの歴史が説明され、民衆なしでの「GRITO」が行われました。その後、プロジェクションマッピングが行われ、ソカロ広場に建てられた昔のピラミッドの模型と大聖堂(カテドラル)に、スペイン人が侵略していた時代からの説明や独立に貢献した人々が鮮やかに映し出され、盛大な花火が打ち上がりました。式典の最後には、メキシコ人の歌手が短いコンサートを行いセレモニーが終了しました。この様子はテレビやYOUTUBEでライブ中継され、多くの人々が参加しました。きっと画面の前で皆さん「VIVA!」と叫び大盛り上がりだったことと思います。

ソカロ広場

 翌9月16日は午前10時頃からメキシコシティのメイン通り、レフォルマ通りにて軍事パレードが行われます。しかし、こちらもコロナの影響で昨年同様ソカロ広場のみで行われました。軍事パレードでは市の上空を空軍の飛行機、ヘリコプター等が通過します。

レフォルマ通りのイルミネーション

 今年のパレードにはアルゼンチン、コロンビア、ペルー等の中南米の国や、フランス、モロッコ、英国、イタリア等海外からの参加もありました。式典の最後にはメキシコ民族衣装を着飾って馬に乗った人々のパフォーマンスがあり、セレモニーに花を添えました。

 コロナ禍にもかかわらず、盛り上がりは例年通りで、愛国心の強い国であることを改めて感じました。独立記念日はクリスマスと並びメキシコで一番大切な行事の1つと言うことができるでしょう。皆様もこの時期メキシコへいらっしゃる機会がありましたら、是非メキシコ人と一緒に独立記念日を祝ってみて下さい。

中地晶
メキシコ観光 手配課部長
メキシコを中心とした中米専門のオペレーター。メキシコ・オリンピックが開催された1968年に創業し、以来50年以上にわたり中南米のプロフェッショナルとしてメキシコシティーに自社オフィスを構える。現地オフィスには日本人スタッフや日本語を話すスタッフが常駐。何よりもお客様の安全・安心を第一に考えた手配をおこなっています。

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