若手のキモチ!ロコタビ岡さんの本音、面白い若手が観光産業には必要
前回に引き続き短期連載中の若手のキモチ、今回が第1回短期連載の最終掲載となります。
- 第1回 若手のキモチ!航空会社社員の本音、この業界にいて未来ってありますか?
- 第2回 若手のキモチ!大手旅行会社社員の本音、一度は辞表も書いたけど
- 第3回 若手のキモチ!中堅旅行会社社員の本音、教育も投資もできない会社
第3回は、記名での掲載をお受けくださった株式会社ロコタビの岡慧隼さん。その"キモチ"を聞いてきました!
はい、全然大丈夫です(笑)。大好きな企画なので、ご協力できることはなんでもしようという感じです。今回は色々話してみたいこともあったのでどんどん喋ります。
まず、今のコロナだからこそ、業界にまた面白く新しい何かが生まれてきて欲しいと思っています。宿泊施設に移動手段、それにアクティビティとか、既存の商材と商材を組み合わせて特定の人へ最適化する商品はこれまで色々な人に旅の面白さを提供してきましたし、今後も一定の需要はあり続けると思います。
でも、ここまで旅行というものが一般化して、インターネットで手軽に個人で手配できる時代だと「商品」としての旅行の需要はどうしても減ってきてしまう。実際にコロナ以前のアウトバウンド市場も海外渡航者数は年々増加していた一方で、スケルトンツアーの需要は減少し、個人旅行が増加していました。だからこそ、次の新しい何かを生み出すことが業界全体に必要だと思いますし、そういう気運の業界であって欲しいという気持ちもあります。
ただ、観光産業というのがイノベーションが起こりにくい業界なのは、一概にも業界の人々の責任じゃないと思います。イノベーションが生まれにくいのは、人の命を預かる以上安全性第一だから突飛なことを簡単には試せないなどあると思いますけど、例えば旅行業法。これまでに無い新しい旅行サービスを思いついて提供しようとしたら、旅行業法の問題で販売が叶わなかったっていう方、きっといっぱいいらっしゃると思うんです。禁止されていたり、実行するには補償金を求められていたり。こんな中ではPDCAもなかなかまわらないし、どうしても新しくて面白いものは生まれにくい。そういった構造的な課題はどうしてもあると思います。