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【北京現地レポート】ついに開業を迎えるユニバーサルスタジオの厳しい環境

  • 2021年8月31日

 夏休みに多くの観光客が訪れたことで、北京の観光市場はある程度回復しました。また、2022年に開催される冬季オリンピックやユニバーサルスタジオのオープンも多くの観光客を呼び込む要因となりそうです。一方で、人々の流れと繰り返されるコロナの感染拡大は、観光産業にも大きな課題をもたらします。
※この記事は8月22日の情報を基に執筆しています。
※前回の中国現地レポートはこちら

ユニバーサルスタジオがついにオープン

 北京ユニバーサルスタジオは、2001年から20年の準備期間を経て、2021年9月1日にようやくオープンできる予定です。北京ユニバーサルスタジオは観光市場にどのような変化をもたらすのでしょうか。

 テストオープン段階にある北京ユニバーサルスタジオで「食べ物の値段が高すぎる」とSNSで炎上しています。一部の観光客は、園内のハンバーガー148元(約2500円)、ミルクティー98元(約1600円)、コカ・コーラ28元(約480円)などのレシートを投稿しました。また、営業開始が予定よりも遅れているため、観光客からのユニバーサルスタジオへの期待は薄れています。

20年の準備を経て開業し、何を得るのか?

 NBCユニバーサルは2001年から中国にテーマパークを建設する計画を立てましたが、当初は上海が選ばれました。その計画は上海ディズニープロジェクトに置き換えられ、その後北京とのプロジェクト意向書を確認し、準備を始めました。2009年に重要プロジェクトとされたユニバーサルスタジオは、国家発展改革委員会に報告されましたが、文化的安全上の理由から承認されませんでした。その後5年間の沈黙の後、2014年に北京市開発改革委員会は、ユニバーサルスタジオが北京に正式に設立されることを発表しました。最も重要な条件は、ユニバーサルスタジオがプロジェクトの計画と建設により多くの中国の要素を取り入れ、中国の歴史と文化の魅力を体験するためにより多くの外国人観光客を引き付ける必要があるということです。ユニバーサル北京リゾートは中国の要素を強調し、カンフーパンダエリアがある世界で唯一のテーマパークになっています。

 近い将来、北京レゴランドが北京房山区青龍湖町にオープンし、ますます多くの海外テーマパークが中国への参入に向けて準備を進めており、これはユニバーサルスタジオにも影響を与えるでしょう。同業他社に劣らないためには、ユニバーサルスタジオはより多くの準備と調整時間を必要とします。競争力を高めるために、ユニバーサルスタジオは必然的に外観にこだわる必要がありました。北京ユニバーサルスタジオがオープンしようとしている現在の観光市場は、ディズニーランドが最初に中国に参入したときの観光市場とはまったく異なります。 2009年に設立開始され、2016年オープンしたディズニーランドは、すべての人の期待に応え、わずか1年で収益を上げたと言えます。5年後の現在、ユニバーサルスタジオが開業する北京には、すでに中国市場をよく理解しているディズニーだけでなく、新興の地元のテーマパークがあり、ますます旅行先の選択肢が増えて選択基準が厳しくなる中、中国市場で競合する国際的なライバルテーマパークに対峙する必要があります。

北京ユニバーサルスタジオ

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