【マレーシア現地レポート】コロナからのリカバリーはいつごろ?ランカウイ島の観光客の受け入れ構想も
ランカウイ島のトラベルバブル計画
トラベルバブルは新型コロナウイルスの感染が抑制されている地域間での往来規制を緩和する取り組みですが、7月からタイがサンドボックス計画と名付けプーケット島を開放し、ワクチン接種済み、かつタイ国外からの直行便で来る外国人旅行者を隔離無しで受け入れています。今、プーケットは観光業界の希望の光の1つと言えるのではないでしょうか。
マレーシア政府も観光に依存しているランカウイ島から先行開放を計画しています。ランカウイ島はマレーシア北西部のアンダマン海にある島で、周辺の98の島々を含めてランカウイ郡島と呼ばれており、数多くの伝説が語り継がれていることから「伝説の島」と呼ばれています。ユネスコ世界ジオパークに認定されており、昨年公開され大ヒット映画となった『コンフィデンスマンJP プリンセス編』のロケ地でもあり、美しい真っ白な砂浜と青い空が印象的なリゾートアイランドです。
計画ではランカウイ島の人口の80%がワクチンを接種し集団免疫ができた9月頃から、低リスク国を対象に海外からの直行便を受け入れる相互トラベルバブルを検討しています。尚、パンコール島やティオマン島も解放の対象となるようです。プーケットのサンドボックス計画が成功し良い前例となって、ランカウイ島の先行解放の火付け役となることを願ってやみません。
ビフォーコロナと比較した観光地の環境改善
日焼け止め使用による海水汚染や観光客が捨てるゴミによる環境汚染など、オーバーツーリズムによる自然破壊が問題視されていましたが、コロナ禍の観光客の激減は観光地の環境が改善されるという恩恵をもたらしました。
観光業界は一早く復活し観光客を呼び戻す施策とともに、その土地の環境や文化などに与える影響に責任をもち観光客とともにより良い観光地をつくる考え方「レスポンシブル・ツーリズム」に取り組み、コロナ禍で改善された豊かな海、澄んだ空気、緑茂る森を保全してゆくことも今後の使命だと思います。